内容説明
ルーマンの理論は一口に「操作的に閉じたオートポイエティックで自己言及的なシステム理論」といわれる。本書はこの要約に含まれる単語を一つ一つ解きほぐすように6部18章にわたって説明する。
目次
まえがき
序 論 社会の理論の新しい試み
1 新たな不透明性
2 社会の理論の革新
3 本書の構成
補論I ルーマンの略歴と彼の社会学理論の見取り図
I 研究プロジェクト「社会の理論」
第一章 社会の理論に先立つ決定
1 はじめに
2 理論的な決定
第二章 空席としての社会の理論
1 従来の社会の理論における社会
2 社会システムとしての社会
3 「複合性の縮減」に対する批判
第三章 社会システム理論の基本視座
1 通常なものの「ありそうになさ」
2 普遍性要求と社会的なもの
II 自己言及的システム
第四章 システム理論とオートポイエーシス理論
1 差異理論としてのシステム理論
2 オートポイエーシス
3 自己組織化論からオートポイエーシス理論へ
補論II ルーマンはオートポイエーシスを「誤解」しているか?
第五章 自己言及的システムの理論
1 オートポイエティック・システム
2 システムの自己生産と観察
3 自己言及
4 自己言及的システムの理論の主導差異
5 社会システムのオートポイエーシスの特殊性
第六章 区別と観察
1 形成
2 メディアと形式
3 観察
III 意味システム
第七章 意味と情報
1 はじめに
2 意味の指示構造と意味の処理
3 情報と構造因果性
4 意味の三次元
5 意味構成の発生論とシンボルによる一般化
IV 社会システム
第八章 社会システムの形成
1 社会的な秩序はいかにして可能か?
2 二重の偶発性と社会システムの形成
第九章 コミュニケーション
1 コミュニケーション概念の再編成
2 コミュニケーション
3 コミュニケーションと行為
4 社会的(ゾチアール)行為と社会的(ゲゼルシャフトリッヒ)行為
第一〇章 社会システムと心的システム──構造的カップリング
1 システム理論と人間
2 意識のオートポイエーシス
3 構造的カップリング
4 社会システムと心的システムの構造的カップリング
5 コミュニケーションと間主観性
第一一章 社会システムの構造
1 構造主義的理論に対する批判
2 構造の概念
3 出来事と構造
4 社会システムの構造としての期待
第一二章 社会システムの構造の変化
1 構造の変化の条件としてのオートポイエーシス
2 進化理論への接続
3 進化の領域
第一三章 社会システムにおける矛盾とコンフリクト
1 矛盾
2 コンフリクト
V 社会というシステム
第一四章 社会の概念
1 社会システムの三類型
2 「認識論的障害」の打破
3 操作的な閉じと社会による環境観察
4 社会による自己観察
5 相互行為と社会の差異、組織と社会の差異
補論III ルーマンのシステム理論は「システムを不当前提」しているか?
第一五章 近代社会の構造とその諸帰結
1 機能的分化
2 機能システムの二項的コード化
3 機能的に分化した社会
4 機能的分化の社会的な諸帰結
補論IV 生活世界について
VI 操作的構成主義と社会記述の方法
第一六章 構成主義的認識論
1 社会の自己記述問題
2 構成主義的認識論
第一七章 社会記述の方法
1 脱存在論的な観察としての第二階の観察
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