内容説明
日常が転変する奇怪な実話怪談!
不可思議な世界観が病みつきになる朱雀門出の人気実話怪談シリーズ〈脳釘怪談〉第6弾!
◎血に塗れたおぞましい光景を目撃してから日常に悪夢のような怪異が刺し込まれる…「こぶん」
◎まるで妖怪!?海上で遭遇した溺死体の奇怪過ぎる姿…「白い鱗」
◎生首をつまむ大鬼、首吊り死体が連なる部屋、頭だけの怪物など子どもの頃に目撃した信じ難い怪事を集めた十二連作…「新・真実の世界」
◎深夜の国道に進撃する恐ろしく巨大な…「ギガントコップ」
◎オカルトに没頭し突然失踪した従兄、その部屋で見た奇妙なものと絶望の結末…「×」
――など収録。歪んだ怪奇世界を覗く、朱雀門実話怪談開幕!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
HANA
75
実話怪談集。著者の怪談らしく、どことなく奇妙な話が収録されているのだけど、それが積み重なるにつれてどんどん不穏な雰囲気が熟成されていく。どれもそんな出来事があったという事実だけで、出来事の意味するところは解らずオチもないのだが、嫌な空気だけが増していく。もうね、こういう雰囲気を持つ怪談って大好き。「黒い命」とかその背景すら想像できないのに嫌感が凄いし、「腕ごろごろ」とか出来事だけがポンと置かれているにも関わらずとても不穏。何が起きているかわからないのにひたすら嫌だ。ってやはり怪談ならではですよね。2021/07/01
こら
55
実話怪談は普段あまり読まず、初読の作家だったが、これは自分の嗜好に見事にがちり、とはまった。夜いきなり「オーパーツは売ってないよ。」と二人組に声を掛けられる「夜遭肥双」はじめ、実話怪談によくある因果をすっ飛ばした意味不明さの連続が中毒的に怖い。何も解明されないこそのぞわぞわした不安に取り憑かれたというか...特にその様な要素が色濃い「象が逃げました」、「鳥さん、怖い」、「腕ごろごろ」...何もかも分からない事が一番怖いのではないか?2021/07/11
眠る山猫屋
53
【日本の夏は、やっぱり怪談】参加の1冊目。朱雀門さんの不条理かつ理不尽な物語が好きだが、こちらの実話系もなかなかゾワリ。夢かうつつか『こぶん』の不気味さ。身内からの呪詛『姉さんに呪われているよ』も身近なだけに厭な話だ。現実の狭間に落ちたような『新・真実の世界』。『×』もありそうで怖い流れ。連続する奇異な出来事はもはや「ヘンな事が続く」では済まされないということか。2021/07/08
Gannet
43
読友さんのレビューやイベントで読んだ人の評判が良かったので読みました。 怖さを強調したホラーではなく、著者が蒐集した実話怪談で、説明のつかない不思議な体験談が多く、一読それ程怖くなくて、その不条理さが後からじわっと効いて来る様な味わいの「怪談」でした。全く理解できない物事から来る恐怖を味わえます^^ 実際にありそうで、誰でも1つや2つ覚えがある様な不思議体験談は民俗学の様でもあり、面白かったです。中毒性あり^^2021/07/15
あたびー
34
届いた瞬間から爆読み!昨日の疲れを取り去ってくれる、気持ち良い不思議な話のシャワーを浴びました。朱雀門出さんの脳釘怪談は、煽らない淡々とした語り口や、怖いだけではない不思議な話、何が起きたのかわからない話が沢山入っているところが好きです。今回は楽しめる話ばかりでしたが、中でも「アリさんのおうちに行った話」が聊斎志異っぽくて好きでした。子供の時の不思議な体験を集めたコーナーも好きだな〜2021/07/02
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