内容説明
マルクス・ガブリエルの次へ!
今世紀に入って、カンタン・メイヤスー、マルクス・ガブリエル、グレアム・ハーマンらの「新しい実在論」が一世を風靡した。これについての鮮やかな解説書で好評を得た新鋭哲学者が、オリジナルの哲学マニフェストを書き下ろす! 閉塞感ただよう時代、とくに若者は「自己実現の自由」に飽いて、個々人の「小さな幸福」に閉じこもる。しかし社会的「自由」を放棄すればカネの力やハラスメントがのさばり、「幸福」も脅かされる。幸福、そして自由を確保するためにいま必要なのは、哲学がもつ「合意を形成する力」だ――。現代実在論からポストモダン思想へ遡り、近代哲学の可能性を捉え直して、真の「多様性」を守るための哲学の原理を示す。
〈内容〉
現代の普遍論争
第一章 新しい実在論の登場――普遍性は実在する
第二章 構築主義の帰結――普遍性を批判する
第三章 現象学の原理――普遍認識の条件
第四章 現象学的言語ゲーム――普遍性を創出する
終章 もう一度、自由を選ぶ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はとむぎ
13
最近はまってるNHKBOOKS。良い本が多い。マルクスガブリエルの実存論から始まり、自由に関する深い洞察で幕を閉じる。僕が読みこなすにはまだ時間が必要な感じ。自由を享受する人と自由をもて余す人がいる。自由に疲れる人という言葉も。なんとなくはわかる。2022/03/24
ざっく
9
これもまとめ以外は前提知識がないと難しい本だった。「私たちは力のゲームに対抗することに善の普遍的根拠を見出す。」あたりは、今のロシアウクライナ情勢を考えると非常に納得がいく。大きな主張は、「ソロ充の快楽」と「関係性の充足」が幸福に大きく関わってくるということ。「自分は本当は何者なのかという漠然とした問いから解放されて、一緒にいて心地よい他者や、おもしろそうなコミュニティのなかで、自分を立てていけばよいのだ。」とあり、平野啓一郎の分人の考え方で一面性を求めず、生きれば良い。2022/03/20
Go Extreme
2
現代の普遍論争 新しい実在論の登場―普遍性は実在する:意味の場の存在論 新しい実在主義 実在をめぐる論争 構築主義の帰結―普遍性を批判する:構築主義の基礎理論 近代を非難するー多様性と相対性 絶対他者の否定神学 現象学の原理―普遍認識の条件:懐疑から始まる認識問題 現象学的還元 本質直観ー普遍性をつくる哲学の方法 現象学的言語ゲーム―普遍性を創出する:一般本質学と超越論的本質学 善の原始契約 現象学的言語ゲーム もう一度、自由を選ぶ:自由を享受する疲労 関係性の充足 ソロ充の快楽 自由の普遍性2021/07/19
yokkoishotaro
1
最近、みな普遍性を求めているように感じていたので、<普遍性>の議論はわかりやすく、腑に落ちる部分が多かった。読みながらいろいろ考えされられる非常にいい本だった。2022/03/27
takao
1
ふむ2021/12/25
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