内容説明
学生時代の知人のツテで、S総合大学脳科学研究所(略して“脳研)で秘書として働くことになった山影陽乃、27歳。担当の准教授・千条誠は端整な顔立ちと明晰な頭脳を持つエリート。だけど汚部屋の住人だった! 出勤初日、8年前のバスツアー旅程表をゴミで捨てると、突如奇声を発し…? 意思の疎通と服のセンスが独特な千条、秘書を警戒するポスドク・辻ナオ、チャラい院生・高柳圭――クセが強めの千条ラボの面々にかこまれて、新米秘書・陽乃の奮闘の日々が始まる!
目次
1 記憶はいい加減なものである
2 ドキドキは都合よく解釈されるものである
3 幽霊は見たい人にだけ見えるものである
4 人の話は最後までしっかり聞くものである
5 直観は訓練した者にもたらされるものである
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
35
入社した会社がことごとく倒産して疲れ果てた陽乃が、学生時代の知人のツテで、S総合大学脳科学研究所、略して「脳研」で秘書として働くことになるお仕事小説。意思の疎通と服のセンスが独特な千条、歴代秘書の勤務態度ゆえ秘書を警戒するポスドク・辻ナオ、チャラい院生・高柳など、濃ゆいキャラばかりの研究所でしたけど、そんな彼らは恋人に振られ母親に振り回される陽乃を気遣ってくれる優しい一面を見せてくれる人たちでもあって、いつの間にか彼女にとって脳研が居心地のいいかけがえのない居場所になってゆく展開はなかなか良かったですね。2021/07/07
sugar&salt
10
研究室のメンバーより風美子が一番個性が強いし、こんな母親は疲れそうだなー。 陽乃の元彼の浮気しておいて被害者面からの茶番劇にイライラしたけど、千条先生の発言で少しだけスカッとしたかな。2022/08/11
kei
7
専門分野の研究者って変わった人多いよなぁ〜。でも個性的な人が多くて楽しそうな職場。専門用語は難しいけど、脳の話は面白かった。2022/02/06
あずとも
7
思ってたようなお仕事小説ではなかったが、ずっと仕事等でついてなかった主人公が研究室の秘書として働く事になり仕事にやり甲斐もみつけ好転していく話。主人公の母親の非常識さは流石にないなと思うけど最近ついてないなと思う人達には前向きになれる話かも。2021/06/23
チェス
6
前髪が、、楽しめた。これは続いていくのかな。そうだったら楽しみ!2021/09/05