内容説明
▼なぜ今「住まい」が問題なのか?
▼貧困対策において、「社会保障としての住宅政策」が喫緊の課題である!
▼先進諸外国との比較から、新たな住宅政策を提言。
格差の拡大が進む日本社会にあって、低所得層の住宅を確保する「社会保障としての住宅政策= 居住保障政策」は重要かつ喫緊の問題である。
本書は、居住保障政策の歴史を概観したうえで、現在の日本社会の居住実態・ 奪状況を定量的に分析。さらに先進諸国の事例に学びつつ、<アフォーダブル>な住居を提供するための住宅政策を提言する。
目次
はしがき(田辺国昭)
序 章 住宅政策と社会保障――日本の課題と国際的課題(泉田信行・岡田徹太郎)
第1部 日本の貧困実態と居住保障の課題
第1章 社会保障としての住宅政策――住宅行政と福祉行政の手段と体系(阪東美智子)
第2章 住宅費負担と貧困――現役世代へと広がる住宅困窮(渡辺久里子)
第3章 「居住の貧困」の所得勾配――所得低下に伴う住環境の 奪とその多様性(安藤道
人・浦川邦夫)
第4章 国際指標で見た日本の居住水準――低所得者への居住保障の脆弱性(大津唯)
第2部 居住保障政策の国際比較
第5章 イギリス――居住保障と市場の奇妙な相互依存(土橋康人)
第6章 ドイツ――「社会的市場経済」と変容する州・連邦関係(森周子)
第7章 フランス――歳出削減で揺らぐ「ユニバーサリズム」(小西杏奈)
第8章 スウェーデン――社会住宅を持たない国の居住保障政策(佐藤吉宗)
第9章 デンマーク――「自立」のための住宅セーフティネット(倉地真太郎)
第10章 オランダ――自由市場化と社会住宅のターゲット化(島村玲雄)
第11章 アメリカ――場所・場所・場所に合った政策(岡田徹太郎)
終 章 先進諸外国の政策から何を学ぶべきか――居住保障の安定化に向けて(泉田信行・岡田徹太郎)
資料 住宅政策の国際比較表
索引