内容説明
チェーン店やアウトレットに負けずに、個人で商売を続ける店を訪ね歩く。食料品、衣類、銭湯……。老舗、家族経営、たった一人での開業など、人と店に歴史あり。
目次
荒川区日暮里の佃煮「中野屋」
横浜市鶴見区の「かなざき精肉店」と「魚作分店」
千代田区神田の豆腐店「越後屋」
大田区梅屋敷の青果店「レ・アル かきぬま」
港区芝の魚屋さん
台東区の「金星堂洋品店」
神田神保町の「ミマツ靴店」
吉祥寺ハモニカ横丁のジーンズショップ「ウエスタン」
杉並区阿佐谷の「木下自転車店」
杉並区西荻窪の「須田時計眼鏡店」
葛飾区亀有の「栄眞堂書店」
江東区南砂町の古本「たなべ書店」
板橋区のハッピーロード大山商店街の「竹屋文房具店」
麻布十番商店街の「コバヤシ玩具店」
大田区池上の駄菓子「青木屋」
豊島区雑司ヶ谷霊園の「花處住吉」
板橋区成増の「谷口質店」
新宿区神楽坂の「熱海湯」
あとがき
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
trazom
110
なんで、こんなにホカホカで幸せな気持ちになるんだろう。井上さんが東京周辺の個人商店を訪ねて歩く。佃煮屋、魚屋、靴店、玩具店、質店、銭湯など18のお店での店主たちとの思い出話の何と味わい深いこと。百年近い歴史を背負った語りには「この商売が大好きオーラ」と誇りが籠っている。商品への愛着と地元への愛情に満ちた言葉の数々を、井上さんが見事に引き出している。更に、各店を描いた中村章伯さんのイラストが、味があって最高。本当にいい本だ。唯一の不満は、大阪の誇りだった井上理津子さんが、すっかり東京人になっちゃったこと…。2021/02/22
あすなろ
96
寂れてしまった商店街の中にある個人商店。それらを取り上げている。ネットでそしてコロナ禍で安価に欲しいものを情報の洪水の中で選ぶ時代。正直、もうそれが変わる事は難しい筈。しかし、それでも個人商店を選ぶ意味は何か?ハッキリ言えばそれ程ありはしまい。ただ、そこには言葉という介在物がある。口コミという些か不安定なものではなく。ここが大事で、その商店内に我々の希望する物がなくとも或いは高くとも、目利き・技術的なものや高付加価値的な味の提供が出来る商店にはやはり魅力がある。そうした店を誰でも一つぐらい知りはしないか?2021/08/15
fwhd8325
90
商人の家で育った私には、様々な出来事を超えてご商売を継続されていることにただただ頭が下がる思いです。どこへ行っても代わり映えのない景色やお店には、少々うんざりしています。大型店を押しのけ、活気がある商店街へ行くとワクワクしてたまりません。個人商店は、究極の専門店だと思います。個人商店ならではの楽しみ方があるんだと思います。紹介されたお店のいくつかは、必ず行ってみたい。そんな気持ちにさせてくれました。2021/02/27
けんとまん1007
74
個人商店。そういえば、あまり行かなくなったなあ~と。大型店やスーパーマーケットを核としたエリアを主に利用+通販。それでも、個人商店にいくと安心感がある。どことなく、距離感が近く感じることが多いのは何故だろうか。やはり、人間臭さ・温もりがあるからと思う。地域的に行くことはできないお店ばかりだが、改めて、地元の個人商店を・・・と思う。何を買おうかな^^。2021/03/16
mayu
70
ルポでした。コンビニや量販店、スーパーにアウトレット。なかなか、八百屋に行って、お豆腐屋さん、精肉店に鮮魚店に行くという買い物をしなくなった。一カ所で全て揃えたい。失礼ながら、なぜここは潰れないのだろうって思うお店もある。こちらでも、小説はほぼゼロ。流行の本やベストセラーとかではない本が並んでいる本屋だとか。置いてある商品を全て把握している文房具屋。店は寝るまで開けているお店までも。地域に貢献し、扱う品の専門家としての矜持が見える。皆さんキャラが濃い印象。『この人から買いたい』と思う客が多くいるのだろう。2021/05/28
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