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内容説明
1942年3月2日、ジャワ・スラバヤ沖海戦のあと、海上には撃沈された多数の連合軍将兵が漂流していた。
潜水艦攻撃の危険が残る戦闘海域であったが、駆逐艦「雷」の工藤俊作艦長はただちに停船し、自艦の乗組員数をはるかに上回る422名もの英軍将兵を救助する。
まさに海の武士道が発揮された瞬間だった。
世界海戦史上でも稀な決断実行だったが、これまでほとんど語られることはなかった。
著者は存命の日英の当事者を執念を持って探し出し、当時の状況を本書で鮮やかに再現。
歴史の帳に埋もれていた数々の事実を明かした話題の書である。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
鐵太郎
14
太平洋戦争中、駆逐艦「雷」の工藤艦長が撃沈した英巡洋艦の生存者を救助した美談を中心に、工藤中佐と彼を育てた日本海軍の事を描いた作者渾身の戦記。フォール卿とか英艦「ヴィクトリア」といった記述から始まって序盤であちこちミスが目立ち、読んでいいものか迷ったが、それなりに面白かった。しかし、日本海軍の美点ばかり注目する書き方はいかがなものか。工藤艦長の美談に匹敵する「武士道精神の発露」が他にどのくらいあるのか。 ──これは昭和40~50年代の本か、と思える我田引水的な書き方に違和感あり。2020/11/28
鋼鉄みかん
3
著者の略歴を見れば大体察せられると思うが、やや偏りのある記述は否めない。 全体的には余計な記述も多く、一部個人攻撃と思われる所もあるのはやや残念な点である。 しかしながら緒戦の余裕がある時とはいえ、敵兵救助に赴いた工藤艦長の行為が立派なものであることは間違いなく、それを後世に語り継ぐということならば、本書には幾ばくかの価値があるだろうと思われる。2014/09/16
choosong
2
facebookで上がって来た記事で存在を知り、お墓が嫁さんの実家に近いこともあり読んでみることに。 この時代のことを知らない上にたくさん出てくる人物にほとんど頭に入らず。 この本の主人公の成し得たことは素晴らしいと思うが、本としてはイマイチ。 構成に伝えていくのであれば、もっとわかりやすくすべし。 もちろん、前半部分の説明も必要だと思うけど。2015/11/24
うののさらら
0
太平洋戦争中にイギリス兵を救助したことがメインだと思って読んでみたが、工藤艦長の生い立ちに関する記述の方がメインだった。。。2017/02/06