ポプラ文庫ピュアフル<br> その本の物語 下

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ポプラ文庫ピュアフル
その本の物語 下

  • ISBN:9784591140758

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内容説明

どこにも行けない。まるでガラスの水槽の中にいるみたいで、すぐに息が苦しくなって――。南波は、学校を休み、書店でアルバイトをしながら、病院に足を運んでいた。きょうも病室で朗読をする南波、うっすら笑みを浮かべ眠り続ける沙綾。だが、魔女の子ルルーの長い冒険物語が、いよいよ終わりに近づいたとき、誰も知らない新たな物語が呼び出された――。傷ついた魂の恢復と人間への信頼を謳いあげた、傑作長編ファンタジー!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

たるき( ´ ▽ ` )ノ

113
この上下巻、今年のナンバーワンに決定!!すごい。ほんとにすごい。本の中の世界に、簡単に入り込ませてくれる!私の求めているファンタジーそのもので、感激した!!!構成も好きだなあ(*´∇`*)こんなに素晴らしい内容なら、まずはハードカバーで出して欲しかったなぁ。もう1冊ずつ買って、保管用にしようかな♪2014/07/26

ひめありす@灯れ松明の火

106
世界はいつだって、魔法と奇跡に満ちている。だからもし風早の街を飛び越えて、この赤い髪の小さな魔女が私の前に降りてきたら「友達になろう」と勇気を出して云おう。少し大人になり過ぎてしまったけれど、この声はあなたと私の世界の扉をノックするはずだから。異物は受け入れられない。だけど少しでも、昨日よりも良い自分でありたいと願うから。自分に魔法を。素直に、しなやかに。まずは花ゲリラ。私の知らない所で一輪でも花が咲く様に。道に咲いたタンポポの綿毛にふうと息を吹きかけてみる。ルルーと同じ位の背丈の少女であった頃、みたいに2015/06/27

みーちゃん

71
全てがとても善い人になるのは難いくら酷い扱いをされようとも誰にでも優しくあろうとするルルーの姿がとても格好良かったです。 昔は魔法が本当にあったかもしれない、ルルーは今でもどこかにいるのかもしれないと感じさせるような楽しいラストで良かったです。 ルルーのことをいつもいじっているペルタは、ルルーのことを1番よく分かっているし、1番隣で見守っているかけがえのない存在だなと思いました。2022/05/30

美登利

65
上巻で謎として残っていた現代を生きる二人の少女の抱えた事情がわかり、更に物語としての魔女のルルーは、ただの怖がりの幼いだけの女の子から成長していきます。そこには、愛すべき友達のクマのぬいぐるみのペルタがいつもいて。物語の中の一人と一匹の掛け合いが可愛くて、励ましあいながら生きる姿が読んでいて抱きしめたくなるほど愛おしいです。私はこのルルーのお話は読んだことがありませんでしたが、もし少女時代に出会っていたらさぞかし夢中になっていたでしょう。そしてこの本は今を生きる少女たちにも勇気をくれるお話だと思いました。2014/08/24

masa

61
どこにも行けず、ガラスの水槽の中で息苦しくなる、そう思えた学校という空間。南波は後悔と悲しみを抱え、今日も病室で朗読する。うっすらと笑みを浮かべて眠る沙綾。千鶴先生は彼女を見つめて言う。あなたのことが好きだから、いつもこんな風に笑っている、声は魔法なのだからと。物語のルルーは、沢山の病んだ人を救う日々。自分の幸せ、望みは何かと考え悩み、友達や仲間と関わりながら強い心へと成長していく。そんな長い物語も終わりに近づき、誰も知らない続きの物語が語られる。伝説の魔女の真実、繋がる世界。信じ続ける心は奇跡を呼んだ。2014/11/04

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