山と溪谷社<br> ヤマケイ文庫 山怪参 山人が語る不思議な話

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山と溪谷社
ヤマケイ文庫 山怪参 山人が語る不思議な話

  • 著者名:田中康弘
  • 価格 ¥880(本体¥800)
  • 山と溪谷社(2021/06発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784635049245

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内容説明

著者が全国を訪ね、山を仕事場とする猟師や、山里に暮らす山人たちから実話として聞き、
収集した山の奇妙で不思議な出来事。社会現象となり、「現代版遠野物語」として
読むものを虜にしたベストセラー第三弾が遂に文庫化!!

本作では、シリーズ初となる北海道への取材を敢行。巻末には、書き下ろしの「山怪備忘録」を収録。

<構成>
はじめに 山と人と怖いモノ

I 戸惑いの森
優しい狐と幻の椿/浮き上がる人/魂との遭遇/森へ消えた飛行兵/ミミズ素 と小さな人/
峠に立つ男/死のサイン/入りたかった温泉/見つけてください― 栗駒山/不吉な笑い声/
何が光を見せるのか?/山で出会うモノ/子狐/穴から出てくる人/ワープする爺/消えないテレビ/
騒ぐ木々/白神山地近辺 /謎の血痕/消えた馬頭観音/寂しがりやの魂/火の玉を探す人たち/
本州最北端の魂/甘党の狐/狐の警告/撃ってはいけない熊/丑三つの少女/ついてきた男/
案内する火の玉/跳び出す婆/〝羆撃ち?久保俊治さんの体験

II 闇へ続く道
座敷わらしと山の神/追いつけない鈴音/片品村の出来事/引き寄せられるバイク/案内される人/
唐辛子を持っていく訳/見つけてください― 上野村/切ってはいけない木と山中の太鼓/狐狸の宴/
おにぎり婆/月はどっちに出ている/バスに乗りたかったのは/首括りの木/山音/狐火いろいろ/
五十年目の神隠し/謎のスキーヤー/一緒に来たのは/ささやく男/叫ぶ女/赤い部屋/夜の訪問者/
大蛇の森/野焼きと火の玉/動かすと死ぬ/尼さんの忠告/一向一揆の里

III 霊域の生活
火の玉ラッシュアワー/ツチノコの里/追いかけてくるモノ/犬と百人一首/不思議な相談/
山から出られない人/行者の戦い/ノックは三回/消えるテレビマン/奥山の女性/最後の昼飯/
神域の巨樹/帰りたかったのは/狸話/魂虫/家に帰れない訳

おわりに― 山怪話
山怪備忘録ー文庫版付記

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Shoji

41
著者が、丁寧に聞き起こした山村での奇譚を集めた一冊です。私は、紀伊半島のちょうど真ん中に住んでいます。奈良県の吉野という所です。この本に収録されているような、山での奇譚はしばしば耳にします。大蛇であったり、火の玉であったり、人や動物の死に際の「徴」であったり。まさに怪奇ですが、不思議と怖くはありません。口頭伝承による民俗もやがては廃れていくのかな、何だか寂しいなと思いつつ読了しました。2021/07/11

田中

29
火の玉の目撃例が多かった。赤色と青色の二種類は、見える人と見えない人がいるのが不思議だ。昔から山中で異常な様相で行方不明になる人が多いらしい。山岳ガイドが登山の休憩中に、ほんのちょっと先の道の様子を見に行ったら戻ってこない。荷物も登山客も残したまま行方がわからなくなってしまう。いったいガイドさんに何があったのか、山で一番怖いのは、誰もが遭遇するかもしれない迷宮だろう。慣れた山道や知った場所で発生するから防ぎようがないのだ。山は奇界に入る空間が突然現れ呑み込んでしまうのだろう。【日本の夏は、やっぱり怪談】2022/08/05

トムトム

28
ホンドギツネは騙すけれど、キタキツネは騙さない?言われてみれば。火の玉は死体から出た燐(リン)だと言われているが、それを実際に確かめた実験はない。言われてみれば!森林保有率が70%の国、日本。山の精霊たちはまだ生きているのかもしれません。実際真っ暗な山、一度怖くなるとパニックになりそうなぐらい怖くなります。何かあるに違いない。2021/09/16

流石全次郎

16
著者が集落などに取材に回って集めた「山人が語る不思議な話」集の3巻目。巻末に記されていたけど、著者の中に「山怪」の定義を持って紡がれた短編集。謎の光、キツネ、謎の音、すれ違った老婆、大蛇云々。そうはいってもこれまでの3巻の中では一番怖く感じた。巻末では続編もしっかり予告されています。2022/04/27

こちょうのユメ

13
このシリーズも3巻目。著者の意図はオドロオドロしい怪談を探すのではなく、あくまでヤマで生活する人々が出あった不思議現象の聞きとりだ。北海道編も加わり話は満載。また西日本では、キツネよりタヌキに化かされるエピソードが多いのも特徴。子供や大人の行方不明な話など、事件なのか事故なのか、あるいは神隠しなのか不可解。「赤い部屋」「奥山の女性」など、心霊スポット的な話もあり多彩である。著者はコロナ禍でなかなか取材できないなか、Naviが役立たない怪異現象にもめげず、車で年間2万キロを走破する行動力はすごい。2023/01/09

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