内容説明
無邪気な者への共感、貧しさへの熱き同情、湖に漂う白鳥に托す詩情…。そっと月が話してくれた33の話。音楽がきこえてくるようなロマンティシズムに薫る、巨峰アンデルセンの、絵にも似た詩的散文――無邪気なもの、貧しいものへの熱い共感と、湖に漂う白鳥の孤影に託された詩情。ローマの廃墟から中国の寺院にまで及ぶ、そっと月が話してくれた三十三夜のおはなしは、憧れを懐くもののよろこびと悲しみを奏でて、豊かな詩的アラベスクをなす。新訳で贈る、北欧風ロマンティシズムの香り高い「絵画詩」とも言える名作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
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悲しく、抒情的で、ヨーロッパ的な話だった。2024/08/12
baアタマ
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1839年発表(デンマーク)。インドやポンペイフランクフルト、劇場、修道院…世界の片隅のささやかなことを、月が33夜話してくれます。悲しみ、忘却、喜び、子供の小さないたずら…月は人生のあるところを見ています。「"童話"と訳され慣用されているデンマーク語eventryにも子供のための話という意味はありません」訳者解説より。藤城清治さんの挿絵も素敵。訳:毛利三弥さん(←イプセン専攻の学者さんだそうです) 2012/06/05
ISBN vs ASIN vs OPAC
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「話をしよう」ルシフェルが言いました。「あれは今から……ってPVが頭の中で流れっぱなしでロクに読めなかったヨ!月が日本にキスをしたときを書いてみよう。2011/04/08
悸村成一
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挿画(影絵)-藤城清治、6点。6刷1974年。 1802018/11/02