立東舎<br> 刺青(乙女の本棚)

個数:1
紙書籍版価格
¥1,980
  • 電子書籍
  • Reader

立東舎
刺青(乙女の本棚)

  • ISBN:9784845636273

ファイル: /

内容説明

*この電子書籍は固定レイアウト方式で作成されています。文字の拡大・縮小や、検索、ハイライトなどの機能は利用できません。

人気シリーズ「乙女の本棚」第21弾は谷崎潤一郎×イラストレーター・夜汽車のコラボレーション!
小説としても画集としても楽しめる、魅惑の1冊。全イラスト描き下ろし。

お前さんの命を貰った代りに、私はさぞ美しくなったろうねえ

刺青師の清吉には、いつか理想の美女の肌に刺青を入れたいという野望があった。

谷崎潤一郎の『刺青』が、ノスタルジーを感じさせる美しい作品で大きな話題を呼び、本シリーズでは坂口安吾『夜長姫と耳男』を担当するイラストレーター・夜汽車によって描かれる。
名作文学と現代の美麗なイラストが融合した、珠玉のコラボレーション・シリーズ。
自分の本棚に飾っておきたい。大切なあの人にプレゼントしたい。そんな気持ちになる「乙女の本棚」シリーズの1冊。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

☆よいこ

94
耽美系。若い彫物師の清吉は、とても腕利きで客が痛みに苦しむ様を舌なめずりして喜ぶたちだった。いつかは美しい女の肌に作品を彫りたいと願う。ある晩、清吉は駕籠屋の簾からのぞく、女の美しい足に惚れ込む。5年後、理想の足を持つ少女と再会し、その背中に蜘蛛の刺青をいれる。▽絵が美しい。2021/08/06

アキ

89
谷崎潤一郎初期の1910年初出の小品。刺青師の得も言えぬ陶酔の世界。女の素足の清冽な描写。5年越しの望みを果たす、娘の背中への女郎蜘蛛の刺青。湯へ浴り苦痛に耐えた女は、今迄の臆病な心をさらりと捨てて、剣のような瞳でまず清吉を射抜いた。夜汽車の絵とコラボした乙女の本棚の新刊です。2021/07/09

寂しがり屋の狼さん

86
【乙女の本棚】シリーズ20冊目📚谷崎潤一郎は同シリーズの『魔術師』『秘密』に続き3作目、挿絵は『夜長姫と耳男』を担当された「夜汽車」さん(◍•ᴗ•◍)自らの欲望を満たすため少女を眠らせ入墨を彫る刺青師。少女は彫られた刺青により内に秘めた性分に目覚め世の男を肥料とする女性へと…夜汽車さんの挿絵が妖艶な世界をマイルドに表現していて好き(◕ᴗ◕✿)2021/08/28

ちえ

50
谷崎潤一郎自身は「刺青」を処女作と言っているとのこと。針を刺される人の苦しみを快楽としていた刺青師の宿願は自分が求めていた美しい女の肌への刺青。念願を果たした時「ーお前さんは真先に私の肥料になったんだねぇ」娘は女になり剣のような瞳を輝かせた。細部まで描かれた絵もとても綺麗で引き込まれた。最後の絵はもっと「女」を感じられたら更に良かったな。2021/09/19

たまきら

46
百年以上前に書かれた谷崎のザ・陰翳礼讃。男に都合の良いファム・ファタールを描かせたらこの人ぐらい最低ですごみのある人はいないと思う。この男の世界を描くにはあまりにも可憐すぎるイラスト。「美少女」が、何か違う禍々しいものへと変化していくところを描いてほしかったです。…って、乙女に何を読ませてるんじゃい。2023/12/01

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/17925235
  • ご注意事項

最近チェックした商品