内容説明
作家・江國香織さん推薦!
「ほんのすこし前、が消えつつあったり、随分昔、が残っていたり。
時間がうつしとられた静かで滋味豊富な写真と、
そこに漂う空気が人ごとうつしとられた文章と。
読みながら、心だけさらわれるように旅にでてしまった。」
ライターとカメラマン、中年男性2人が全国各地の終着駅を訪れ、その駅と街の“素顔”を詩情豊かに描き出した写真紀行集です。この先にはもう線路がない、という最果てのロマン。そして一抹の哀愁。憧れの地でもあるその終着駅に降り立ち、街を歩き、人々と触れ合いつつ、ついでに一杯……10の終着駅をめぐるエッセイ、写真をまとめた一冊です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ワッピー
30
鉄道の終着点という、どん詰まりにある普通の町を歩き、出合った店でひとときの食事と酒を味わう旅。酒を嗜まない非鉄のワッピーも、このタイトルとロマンにはやられました。初めて訪れる町を歩き、古びた街並にある昔からの食堂の暖簾をくぐると考えるだけでもドキドキします。その町の過ぎし日々の話を聞きながら夜を過ごす時間、そして町を去るときの言葉にならない想い・・・こういう旅をしたいと思っていた幻想が形になったような本でした。三峰口・勝山・根室・若桜・加太・小島新田・吉良吉田・鳴門・仙台空港・三角の夜と昼を愉しみました。2023/09/01
山猫
16
駅舎中心の写真集かと思ったら、全然違いました。特段観光名所があるわけでもない終着駅とその周辺の店(主として飲み屋)と街の人々との他愛もないトーク集。こういうのは鶴瓶やさだにNHKでやらせとけばいいんで、わざわざ紙もので出す意味が見出せず、あまり好きではないので、流し読みです。2021/06/12
kaz
1
「終着駅の」とあるが、鉄道の本と言うよりは旅の本。それぞれの場所の趣きが伝わってくる写真が嬉しい。図書館の内容紹介は『秩父鉄道秩父本線・三峰口、京浜急行電鉄大師線・小島新田…。写真とともに、終着駅の“素顔”を詩情豊かに描く。(株)ウェッジ運営のウェブページ「ほんのひととき」連載をもとに加筆修正、撮り下ろし写真を加えて書籍化』。 2021/07/20