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内容説明
従来の伝記的事実を丁寧に洗い直し、最新の資料・研究をもとに新たな解釈を提示。作品の物語世界と作者の実人生とが偶然にも重なり合い、その最晩年に美しく見事に結晶する様を描く。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
H2A
17
『星の王子さま』を読んで時間が経たぬうちにと読んでみた。作者の自伝的なところ、他の作品の内容にもひととおり触れていて参考になるが、献辞されたレオン・ヴェルトは結局どうなったのだろうかと思った。それに単純過去、複合過去の用法など多少の復習になる。それに、”apprivoisier”の訳語が「なじみになる」とは離れ業だ。翻訳技術について主張のあるこの著者ならではか。2017/01/29
はちめ
5
星の王子さまが書かれた背景などが知りたくて読んだ上でこんなこと言うと怒られるが、背景を知ったからといってあまり満ち足りた気持ちにはならなかった。背景とか気にせずに自分が好きなように読むのが良いたぐいの本なのだ。サンテグジュペリが乗っていた飛行機の残骸が21世紀になって確認されたとのことだが、永遠に行方不明の方が良かったように。本書にケチをつけるつもりではありません。巻末の宮崎駿への影響は面白かった。☆☆☆★2019/04/29
葉菜枝
4
「星の王子さま」解説書。「星の王子さま」思っていた以上に奥深い。読んでよかった。王子さまのバラのモデルとされるサン・テグジュペリの妻コンスエロ。「わがまま」どころじゃない凄さだった。サン・テグジュペリさぞかし苦労したんだろうなと思いきや・・・あらら。ここ読んでいてちょっとショックだった。キツネが語る「apprivoiser」という言葉。「飼い馴らす」や「仲良しになる」と訳している本もあったけれど、ここはやっぱり筆者がいうとおり「なじみになる」が一番合う気がする。2012/08/11
shouyi.
3
「星の王子さま」の訳者による、作者サン=テグジュペリの生涯とその作品のおおまかな内容などが語られている。死ぬまで大空への憧れがあったのかな。妻との確執などもあったようだが、全く俗っぽい感じがしない不思議な人だ。不思議な寓話「星の王子さま」を再読したい。2016/12/27
ルイ
2
作者本人の実像を知るとちょっと・・・と思ったけど綴っている言葉はとても素敵だと思う。宮崎駿作品の基盤はサン=テグジュペリだったとは全然気付かなかった。2011/07/15