内容説明
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日本に暮らす「難民」とよばれる人たちがたどってきた道のりを、故郷の料理に宿された記憶からひもとくノンフィクション。「難民」というと、海を隔てた遠くの人たちと思われがちですが、2018年に日本で難民申請をした人びとは1万493人もいます。それに対して、同じ年に難民認定を受けたのは、わずか42人です。よりよい共生社会をめざして、まずは私たちの無知や無関心をなくすことから始めましょう。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
けんとまん1007
46
難民という言葉は、自分たちが想像している以上のものがると思う。移民と難民の違いがわかりやすい。また、かねてより言われている通り、この国は、難民受け入れに対する姿勢が極端に悪いという事実。いろんな要素からきているとは思うが、いたたまれない。そんな人たちにとってもも、故郷の味は生きている証になると思う。文化・伝統などが凝縮されているからだ。2020/02/23
スー
27
9クルド人から始まる7組の難民の物語。どの話も胸が痛くなる話ばかりでした。国に帰れば命に危険がある証拠を集めても難民認定さい審査に長い期間かかりその間に理由を聞かされずに数ヶ月から1~2年収容される事もあり脅えながら生活しなければならない。好きで母国を出たわけではないのに何故?こんな仕打ちをするのか?と問いたくなりました。確かに難民を装う悪い人も居るだろうけどもう少し血の通った暖かみのある対応は出来ないのだろうか?日本人妻が身籠り体調を崩してるのに収容され会えないなんて犯罪者でもないのに酷すぎる。2021/01/17
たまきら
27
難民問題はすぐそこにある。ふと入ったエスニック料理屋さんで、お祭りの時に、そして、学校で。そして気づくのが、一人一人全く違うつらい出来事があって、そして、それでも故郷の美しさやすばらしさはその人の中に生きているということ。この本は本当に暖かい視線で書かれていて、読みながらにっこりしました。まずは、出会って。人生だもんね。2020/06/25
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
22
ネパール、カンボジアなど7ヵ国の手作り料理の写真本。ただ作った人は日本に住む難民の方々。日本人は難民と聞いても自分とは無縁に感じる人も多いでしょうが、この方々も「まさか自分がこんなことに…」と思っていたそうです。著者の安田さんは、食にこめられた想いに触れながら掃海してくれています。2018年度ですが、難民申請が1万に対して、認可されたのは42人。申請を受けるまでの道が困難なことが、知られない現実に繋がっているような気がします。 【文化と生活に親しむー多様な文化へのとびら】2020/01/05
今庄和恵@マチカドホケン室コネクトロン
20
作家の浅田すぐるさんが、本は著者のプロフィールをまず読むこと、と書かれていました。表紙を開いてすぐに目に入らなかったらプロフィールって最後に見ることが(私は)多いです。この本はしばらく読みすすめてから「どんな人が書いてるんだろ?」と気になって裏表紙を開き。”16歳の時「国境なき子どもだち」友情のレポーターとしてカンボジアで取材”とあり何か納得したものがありました。読みながら、この本だったら振り仮名が必要な年齢の子にも難民の大変さ、理不尽さが伝わるだろうなと思いました。印象に残った2箇所、「まさか自分が→ 2022/11/29
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