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内容説明
観るよりも働く方が人生楽しい!? 80年代以降、『テレーズ』『ギャルソン!』『ガーターベルトの夜』『サム・サフィ』『TOPLESS』『ミルクのお値段』『パリ猫ディノの夜』等の配給作品のヒットでミニシアター・ブームをつくりあげた立役者の一人である著者が、長きにわたって関わった配給、バイヤー、宣伝等の現場における豊富なエピソードを交え、仕事の難しさや面白さ、やりがいを伝える一冊。業界で働きたい人のための「映画業界入門書」である一方、ミニシアター・ブーム時代の舞台裏が余すところなく明かされており、映画愛好家にはたまらない必読書である。
目次
まえがき
第1章 知られざる「配給」という仕事
第2章 配給プロデューサーは「バイヤー」でもある
第3章 配給に「宣伝」はなぜ必要か――1+1=2が不正解な仕事
第4章 「監督」は王様である
第5章 王様に逆らう「女優」と 媚びない「俳優」
第6章 パンデミック時代を迎えた「映画館」
あとがきにかえて――映画は決して、なくならない
参考文献
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
どんぐり
78
「テレーズ」「ギャルソン!」「サム・サフィ」などフランス映画を中心に配給してきた「巴里映画」代表のエッセイ。“自分が好きな映画は、配給会社に就職しても配給できるとは限らない。映画が好きなら、配給の仕事はしないほうがいい”という髙野さん。海外の映画祭での作品の買い付け交渉に始まり、作品権利元から委ねられたDVD・VOD化、TV放映化の権利の行使、宣伝のメディア戦略、劇場のブッキングなど、それは大変な仕事である。驚くようなことはなかったけれど、フランス映画の蘊蓄を傾ける話しは、映画の好きな人には参考になる。2022/02/06
唯
4
映画宣伝の仕事は、作品そのものだけでなくライフスタイルを売るものであり、宣伝マンには、人々の生活や人生に訴求するための多角的なアプローチが求められる。自己肯定感を持ち、どんな経験も人脈も仕事に活かすべしという教えが頼もしい。全ては秀作を、その世界を届けるため。そうして世界を照らし出すためなのだ。コメディアン・コメディエンヌ・役者とは技術を用いて役柄を演じ、俳優とは自分を活かして役柄を生きるもの、という職業的な区分けにはなるほどと。ミニシアターや単館系洋画に誇りを持ち、その世界を照らし続ける筆者に拍手。2021/09/06
OjohmbonX
3
映画の配給プロデューサーは、少し刑事弁護人に似ていると思った。作品が自分の好みかは無関係に、職業人として宣伝しなければならない。著者は、新聞記者としてスタートし、雑誌・広告のエディター・ライターとなり、企画会社を立ち上げ、その後フランス映画の配給会社を立ち上げる、という珍しいキャリアを経ている。多数の人気女性誌に顔が利き、配給と不可分な宣伝に強い点で声がかかったという。知名度の低い非ハリウッド作品をどのように「特別な体験」に仕立ててユーザーにリーチさせ、ミニシアターと共存するか、というマーケティングの話。2023/04/24
お抹茶
1
巴里映画社長として,配給会社の仕事や,20世紀フランス映画や当時の日本のミニシアターでの上映状況を記す。配給ビジネスでは当たるかどうかわからない,毎回が勝負であり,負けない自己肯定感をもって人事を尽くして天命を待つ。権利元である海外の映画作品の製作者に対し,日本での劇場を奪い合って上映館を確保し,多くの観客を動員し,収益を獲得して還元する。洋画配給の至福は,映画が才能あるクリエイターを刺激すること。フランス映画では「監督のミューズ」に枚挙の暇がなく,そうしたエピソードも豊富。2024/06/05
TOMYTOMY
1
一つとして映画史に残る作品が残る物が無いのが面白いw おフランス映画というジャーゴンを作った人とも言える2021/07/16
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