新訳 バブルの歴史 ──最後に来た者は悪魔の餌食

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新訳 バブルの歴史 ──最後に来た者は悪魔の餌食

  • ISBN:9784775972335

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内容説明

「太古の昔から現在に至るまでの投機の狂気について見事に調べ上げよく書かれた本である。今、株式市場に関与している人はもちろんのこと、これから乗り出そうと考えている人にとっても絶対に読むべきものだ」――ジョン・ケネス・ガルブレイス

狂気の投機史
人はなぜお金が絡むと愚行に走るのか?
「バブル」という人間の強欲と愚行と狂気を描いた古典!

本書は17世紀から現在に至るまでの株式市場における投機の歴史を生き生きと描き出したほかに類を見ない魅力的な書である。投機の精神の起源を古代ローマにまでさかのぼり、それが近代世界によみがえった様子を年代順に、分かりやすくまとめている。近代でのバブルの始まりとは、1630年代にオランダで起こったチューリップバブルだった。

その後、ロンドンのチェンジアリーの株式売買(ワインが1インチのロウソクの火が消える直前に値を付けた者が落札者になるという方式のオークションで売られた)、1720年の悪名高きサウスシーバブル(南海泡沫)と続く。サウスシーバブルではアイザック・ニュートンは「天体の動きなら計算できるが、人々の狂気までは計算できなかった」という有名な名言を残している。当時、法外な金額をふっかけたり、女性の貞操を守る保険と題してリスクを引き受けるブローカーがいた。また、お金として流通するクレジットノートや宝くじがあった。アレクサンダー・ポープやベンジャミン・ディズレーリ、アイバン・ボウスキー、ヒラリー・ローダム・クリントンなど、バブルで一獲千金を狙った賢明な投資家や愚かな投資家がいた。

金メッキ時代から狂騒の1920年代、19世紀の鉄道狂時代から1929年のウォール街大暴落、ジャンクボンド王のマイケル・ミルケンに代表されるカウボーイキャピタリズムや、日本のバブルであるカミカゼ資本主義、現代の情報時代に生まれたデイトレーダーまで、いつの時代にも存在した、またこれからも存在するであろう人間の飽くなき強欲と愚行と狂気の結末を描いた興味深い1冊!

*本書は2000年4月、日経BP社から『バブルの歴史』として刊行されたものを新たに翻訳したものです。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

masabi

14
【概要】ローマから日本までバブル期の事例集。【感想】イノベーションに資金が集まり技術革新を促す一方、強欲の加速、モラルの低下、過度の楽観などが蔓延る。用語やテクノロジーの装いを変えていつの時代にもバブルは存在したが、現代に近づくほどバブル崩壊後の代償が大きくなっている。日本のバブルの特徴は行政や制度と証券会社、事業会社が結託し資産バブルが起きて、ハンドリングに失敗した点だろうか。アメリカでもバブルは起きたが、日米での展開がこうも違う原因については別途調べたい。2021/03/08

GASHOW

9
好景気を誰もが望むが、誰もが実感している場合は、バブル経済になっている可能性が高い。マネーは、誰かの借金が必要なので、儲かっている山が大きいと同じ大きさの穴が必要になる。人が儲かると信じられさえすれば良く、チューリップバブルか有名だ。球根か作られる前に高騰して、受け渡しができない事故とともに破綻した。破裂する膨張をバブルと名付けた人は、なかなかのセンスがある。2020/01/20

スプリント

8
俯瞰してみるとうまい話には罠がある。 仕掛け人もただでは済まないことが多い。 ということがよくわかる。 でも投資や投機に走って一攫千金を夢見ることは諦められないから今後もバブルは生まれ弾けるのだろう。2023/10/29

くらーく

3
第9章 カミカゼ資本主義。いやはや、なんて愚かな事をしていたのだなあと。確か、一部上場企業の株価で3桁のがなくなっていたんだっけ。per3桁なんて信じられないわな。でも、ええじゃないか、じゃないけど、踊らなソンソンの感じが良く分かるわ。 それにしても、バブル崩壊から30年になろうとしているのに、未だに株価は当時を下回ると。日本だけが特殊なのか、アメリカが特殊なのか。バブルが弾けると悲惨だけど、バブル中は夢中なのだわなあ。若い子にも経験させてあげたいわ。いちども、高度成長を経験していないものね。2020/05/17

Gusuku

3
日本のバブルについて書かれている貴重な本。カミカゼ資本主義とは、マイケルルイスが名付けたそうだ。本はそこで終わってるけど、その後サブプライムローンバブルが起きたよね!2020/01/23

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