講談社文芸文庫<br> 虚妄の正義 現代日本のエッセイ

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講談社文芸文庫
虚妄の正義 現代日本のエッセイ

  • 著者名:萩原朔太郎【著】
  • 価格 ¥880(本体¥800)
  • 講談社(2021/06発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784061962576

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内容説明

文学、芸術の全域にわたる鋭い文明批評の全7章――「変化しつつあるものは何だろうか? 芸術でない。政治でない。我々の時代の家庭である。」鋭敏な感性のきらめく詩集『月に吠える』や『青猫』でその天才的な稟質を示した近代詩人・朔太郎の、もう一つの詩人の優れた業績である〈アフォリズム集〉。警句と深い考察にみちた「結婚と女性」「芸術について」「孤独と社交」「著述と天才」「思想と闘争」など全7章。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ロビン

17
『萩原朔太郎全集』から「結婚と女性」「社会と文明」「芸術に就いて」などのテーマ別にエッセイを収録した一冊。朔太郎の思想は今なら炎上しそうなものもあるが―特に女性に関してーそれでも彼のアフォリズムは真理の一面を突いており、どのエッセイもよく勉強され、理知的で、物事の本質をつかむ詩人の力によって、非常に内容が充実していて驚かされる。ひどく読みごたえがあるのだ。朔太郎はアイロニーを言う時でさえ真剣であるし、己を描くに赤裸々である。それにしても何という冴え渡った言語化能力であろうか!朔太郎は実に偉大である。2024/08/16

冬見

13
前橋文学館の「この二人はあやしい」展への道中で。半年か一年かそれくらい前に買ってはじめの方を読んだときに「この人のことを嫌いになってしまうかもしれない」と思い、途中で暫く放置していた本。思想は思想として、哲学は哲学として、作品は作品として、人間は人間として、前よりもうまく折り合いをつけて考えることができるようになり、最近やっと続きを読み始めた。「著述と天才」の章が特に面白かった。"「理解されない!」という嘆息から、人は悲痛感に似た誇りを感じている。"が印象に残っている。わかる。2019/01/18

藤野

1
●旅行  旅行の実の楽しさは、旅の中にもなく後にもない。ただ旅に出ようと思った時の、海風のように吹いてくる気持ちにある。  旅行は一の熱情である。恋や結婚と同じように、出発の前に荷造りされてる、人生の妄想に充ちた鞄である。2017/07/28

桜井晴也

0
「変わりつつあるものは何だろうか? 政治でない。芸術でない。我々の時代の家庭である。」2009/12/17

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