スターツ出版文庫 後宮の寵姫は七彩の占師

著者名：喜咲冬子/さばるどろ

スターツ出版（2021/05発売）

• ISBN：9784813710967

内容説明

異能一族の娘・翠玉は七色に光る糸を操る占師。過去の因縁のせいで虐げられ生きてきた。ある日、客として現れた男が後宮を蝕む呪いを解いて欲しいと言う。その気品漂う美男の正体は因縁の一族の皇帝・啓進だった！そんな中、突如賊に襲われた翠玉はあろうことか啓進に守られてしまう。住居を失い途方にくれる翠玉。しかし、啓進は事も無げに「俺の妻になればいい」と強引に後宮入りを迫ってきて・・・!? かくして“偽装夫婦”となった因縁のふたりが後宮の呪いに挑む――。後宮シンデレラ物語。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

[あっか]

新刊。煌びやかな表紙とは裏腹に、なかなか根深い問題を抱える主人公！異能を持つ訳アリ占い師・翠玉は呪詛による皇帝暗殺を疑われ、身代わり皇帝・明啓に請われ後宮に行くことから始まる物語。それぞれキャラの立場や心情が粒立っていて面白い！全体的に台詞が魅力的に感じた。呪詛の犯人、その可能性を全然考えなかった…笑 2人の心が近付いていく様が自然で微笑ましい♡さすが喜咲さん、安定の面白さ。始まりと過程からは考えられないくらいの、まさかもありつつな大団円♡ちょっと珍しく(？)ダイジェスト漫画が冒頭に入っています。

2021/06/09

[よっち]

王朝交代時の因縁から虐げられてきた異能一族の娘で占師の翠玉。ある日客として現れた因縁の一族の皇帝・啓進の依頼で呪いを解くために後宮入りする中華風ファンタジー。一人として育てられてきた双子の皇帝の秘密。二百年来の因縁の相手・呂氏、そして皇帝のために入内した三人の妃たち。自分たちでない以上、誰が呪いを掛けているのか。同じ三家の一人・李花とともに調査する展開する中、思い切りが良すぎてやや暴走気味だった翠玉には苦笑いでしたけど、だんだん思いを重ねてゆく二人を含めていい感じにまとめあげた結末はなかなか良かったです。

2021/07/02

[紅羽]

冒頭に漫画版ダイジェストがあるという、ちょっと変わったプロローグから始まる身代わり後宮モノ。ヒロインは異能を持つ一族の娘で占い師の少女、翠玉。ある日客として現れた青年に後宮の呪いを解いて欲しいと依頼を受け、後宮へ向かう事になる。しかも青年の正体は皇帝で、翠玉は偽装夫婦として後宮の闇に立ち向かう事になる。ラブ要素だけでなく、ミステリ要素もあって楽しかったです。

2025/05/01

[kmori299]

動機の部分がああなるほど、ちょっと捻ってあって面白かった。主人公の口の回り方も良かったな。でもラストの展開に驚き。それってすんなり行くことではないと思うんだけどなあー。

2022/03/07

[はじめ]

流転の貴妃がとても面白く、この作者のほかの作品はどんなものだろうと思って読んでみた。とても面白かった。誰も純粋な気持ちがあんな顛末になるとは思わないじゃん。徐夫人だけの単独行動かと思ったら、お家全体でやってたのね。三家以外にも異能を持った人がいる可能性はないんだろうか？南から康国に呼ばれたってあるから、南にまだ異能を持った人がいる可能性ある？

2025/12/17