新潮文庫<br> 夜の側に立つ(新潮文庫)

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新潮文庫
夜の側に立つ(新潮文庫)

  • 著者名:小野寺史宜【著】
  • 価格 ¥737(本体¥670)
  • 新潮社(2021/05発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784101211534

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内容説明

その夜、親友が湖で命を落とした。二十二年前に高校で組んだバンドのメンバーが集まった宴での出来事だった。生徒会長の信明、副会長だった昌子、元バスケ部の壮介、吹奏楽部の君香。彼らは当時、スターのように輝いて見えた。歳月を行き来しつつ語られる、恋、別れ、喪失。そして秘密。人生を歩む道程であなたが味わう喜怒哀楽、そのすべてがここにある。作家としての成熟を表す、記念碑的長篇小説。(解説・澤田康彦)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

三代目けんこと

49
何かしらの「後悔」を抱え生きているからこそ、ビター感のある本書に入り込めた気がする。2022/05/16

カブ

44
何もかもが楽しかった高校時代。勉強、部活、生徒会そしてバンド。仲良しのバンド仲間の5人の関係性を丁寧に描き、あの時違う道を辿れば今の自分はどうなっていたのか、考えても仕方ないけど後悔に似た想いがよぎる。そんな彼らは今40歳である。2021/06/25

エドワード

42
人生の深さを感じる。高校3年生の時にバンドを組んだ仲間たちの、18歳から40歳までの軌跡。学校一の美男美女、辰巳壮介と小出君香。生徒会長と副会長、榊信明と萩原昌子。そしてギターとヴォーカル担当の野本了治は、至って平凡、真面目な男だ。人妻に誘惑されたり、つきあった女性が彼の勤める学校の生徒の母親だったり、女難の相あり?了治からはスターに見えた仲間たちも、くっついたり離れたり、先のことはわからない。壮介がボート事故で死ぬ。悲しいけれど、「あの高3のバンドの時に戻りたいね。」だけは永遠の真実だ。また会おうな。2024/06/01

Roko

38
了治のような思いを抱えた人は、世の中にはきっと大勢いるんだろうな。そんなに自分を卑下することないのに、自己評価が不必要に低いのって何故なんだろう?できのいい兄と比較してきたから?カッコいい友達と比較して?そんな必要ないのにね。人間の悩みって、他人からみたら「どこが?」ってことがよくあるんだけど、本人にとっては深刻なことだから、誰にも相談できなくてひとりで悩み続けてしまうのよね。了治の悩みはいつか解決していくのかな?歳を取ったら少し考え方が変わっていくのかな?とにかく、壮介の分も幸せに生きて欲しいな。2023/08/06

朗読者

29
ちょっと今までと違うタイプの小野寺作品でした。タイトル通り、主人公には少し闇もある。ただ、その闇はわかる。わからないのは、今までの小野寺作品と違うのは、許容できないこと、してはいけないことを許容している主人公ということ。壮介の闇は許容限度を超えているのに、主人公が見て見ぬふり、という最悪の行動を取り続けている。それがこの作品の闇になっていた。そこが小野寺さんらしくなかった。2024/01/25

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