内容説明
中野で犬小屋支配を勤める森橋家の娘・知世は、母の療養のため、祖父、弟ともども小石川の剣術稽古場・堀内家の離れに移り住む。彼女は、どんな犬でも手懐けてしまうことから、「お犬姫」と呼ばれている。家族や道場の人々との語らい、仇を追う浪人への恋心、盗賊一味との対決、そして赤穂浪士の討ち入り。知世の周囲で織りなされる、さまざまな人間模様、犬模様を、やわらかに、あたたかく描いた時代小説。〈解説〉安藤優一郞
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
onasu
11
「生類憐れみの令」の折、犬小屋支配を務める森橋家には、どんな犬も手懐けてしまう「お犬姫」と呼ばれる娘がいたとか。 そんな犬好きの知世だが、母親が四六時中の犬の鳴き声に体を悪くしたことから、祖父、弟と共に祖父の知り合いの市中の剣術道場の離れで静養することに。するとそこには、「お犬さま」で困りごとを抱える人たちが…。そして、時あたかも「忠臣蔵」の折、赤穂藩士もその道場に通っていて…。 「お犬さま」が種だが、それが発芽したストーリーは、この期ならではの人間模様(恋愛も)で、思いのほか楽しんでこられました。2023/01/06
ミッキーラブ
3
綱吉の生類憐れみの時代、どんな猛犬も手懐ける犬姫が犬に関する事件を推理して解決する話。 ちょっと色んな意味で物足りなく感じてしまった。犬姫の活躍も浪人との恋もドッグトレーナーとしての能力も。泣2025/01/30
kmzwrs5781
1
天下の悪法と名高い「生類憐みの令」。その悪法に振り回されつつも犬を愛し犬に愛されるお犬姫の物語。悪法に苦しまされた庶民にも救いの手を。2024/10/05
なんてひだ
1
好きだわ諸田玲子さん。しっかりしてるもん 落語でいうオチもあるし。悪政名高い綱吉の時代と赤穂浪士とシンクロしてるのも粋だね、最初からお犬姫が単語になるって、何の疑いも持たずに進めていくのがいい 僅か一冊なのにだいぶ登場人物いたね、犬爺なんか癖の塊だし、10万匹の犬の行く末も知りたいかもしれない。実際にいたんだろうなって思うお犬姫 思ったより弟の登場が少ないので やっぱりいいですねただ人殺しだけ描いてるベストセラー作家が売れてる意味がわからない。こういう歴史を踏まえた物語を読まないとってこと2023/03/18
ぺしみち
0
ドッグトレーナーがいたら結構な商売になっただろうな。2021/09/27
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