内容説明
J・クリシュナムルティの代表作のひとつ!
名著『自我の終焉』、新訳で待望の復刊!!
あらゆる人生の項目を網羅。
実在はあるがままを理解することの中にのみ、見出すことができます。
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あるがままを理解することは、少しも同一化や非難がない心の状態を必要としますが、それは注意深く、しかも受動的な心を意味します。
愛について塾考したり、養成したり、実践することはできません。
愛や兄弟愛の実践はなお心の領域内にあり、従ってそれは愛ではありません。
このすべてがやんでしまったとき、そのとき愛が生まれます。
そのとき愛することが何であるのかを知るでしょう。
自己認識によって、不断の気づきによって、あなたは何かになることへの紛争、闘争、葛藤が、苦痛や悲しみや無知に導くことを見出すでしょう。
あなたが並はずれた静穏、組み立てられたのではなく、組成されたのでもない静穏、あるがままへの理解とともに生じる静穏を見出すのは、内面の不十分に気づき、それを完全に受け入れ、逃避することなく、それとともに生きるときのみです。
その静穏の状態の中にのみ、創造的な存在があるのです。
(本文より)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ももたろう
23
死ぬまでにこの人の思想を理解し、少しでも体感したいと思っている。何年もクリシュナムルティの著作を読み続けてきて、彼の言っている事が何となく分かってきても、これを日常で実践することは極めて難しい。しかし、意識し続ける事は決して無駄ではないと思う。非難や判断のない、注意深い観察。2016/05/23
ネクロス
7
通読だけで1月近くかかった。師の講話をもとに考え方を説いた本。読んでいてオープンマインド的な方向へ導かれる体感が得られるが、一回通読しただけで内容把握が出来るほど甘くもない。2016/03/14
無能なガラス屋
1
「幸福は初めも終わりもない存在の状態なのです。その初めも終わりもない状態は、途方もない不満があるときにのみ生じます。それは逃れることのできる道筋を見出してしまった不満ではなく、どのようなはけ口も逃避もなく、もはや達成を求めていない不満です。そのときにのみ、最高の不満というその状態の中に、実在は生じうるのです。」2024/06/01