ちくま文庫<br> ひきこもりグルメ紀行

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ちくま文庫
ひきこもりグルメ紀行

  • 著者名:カレー沢薫【著】
  • 価格 ¥825(本体¥750)
  • 筑摩書房(2021/05発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784480437020

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内容説明

せちがらい世の中、心を慰めるのはおいしい食べ物である―。不惑を前にして無職となり、いよいよ出不精に磨きのかかった漫画家が「おとりよせ」を駆使してご当地名物を味わいつくす稀代の“ぐうたら系”グルメコラム。仙台銘菓「萩の月」にそっくりな菓子が五十も現れたかと思えば、齧りついた揚げ菓子で100万円のインプラントが粉砕…。波乱の実食を乗り越えて、愛する「博多通りもん」を超える逸品に出会えるのか?ゆかいな脳内旅行をあなたに。

目次

ひきこもり熟練者が愛するご当地フード【福岡県・博多通りもん】
ポイズンな世の中にドロップキック【高知県・ケンピ】
うなぎは貧乏人の敵だが、タレは得難き友【愛知県・ひつまぶし】
赤福先輩、相変わらずマジこしてますね!【三重県・赤福】
たこ焼きとは違うということを胸に刻め【兵庫県・明石焼き】
夜のお菓子、真夜中に大進出【静岡県・うなぎパイ】
食欲ないから、朝はすっぽんでいいよ【静岡県・すっぽんパイ】
選ばれし老女が生み出した禁断の果実【秋田県・バター餅】
「なんの他意もなく激似」のヤツが五十も現れた【宮城県・萩の月】
もみじ饅頭界への殴り込み【広島県・もみじ饅頭】
幼年時代の私へ捧げたいアイス【長崎県・ちりんちりんあいす】
甘い牛乳が恋しくて【栃木県・レモン牛乳】
珍菓とは何だろうか【京都府・御鎌餅】
カロリーが粉じん爆発している【宮崎県・なんじゃこら大福】
しょっぱい菓子+チョコはアリなのか問題【北海道・ROYCEポテトチップチョコレート】
おや? 食べづらい新食感!【福井県・羽二重餅】
ここでは「肉まん」の名は禁句だ【大阪府・551蓬珉】
中年の胃も圧勝の病みつきチップス【埼玉県・できたてポテトチップ】
ポン菓子にはチョコをかけるべき【愛媛県・パン豆】
その食感は発泡スチロールを超えた【富山県・月世界】
今一瞬、信玄餅のこと考えただろ?【奈良県・くず餅】
なんと、のし梅は一切のされていなかった【山形県・のし梅】
過去に何かあった親戚同士のような菓子【長野県・サラバンド】
ちいさなだんごが雄弁に語りはじめた【鳥取県・打吹公園だんご】
ちくわの油炒めに間違いはない【徳島県・竹ちくわ】
イチゴ味でりんご果汁使用の「もも太郎」【新潟県・もも太郎】
桃太郎がリア充になっていやがる【岡山県・きびだんご】
炭水化物二重奏feat. 油 ~完全優勝~【石川県・えがらまんじゅう】
三度笠スタイルで妙ちきりんフェイス【岐阜県・旅がらす】
死ぬほど旨いから炊飯器にぶちこんで炊け【青森県・いちご煮】
愛情を注がれたおピッグ様がトンカツに……【滋賀県・藏尾ポーク】
総額一〇〇万円をかけたインプラントが粉砕【沖縄県・いちゃがりがり】
ポンコツによって生み出された想定外のパン【高知県・ぼうしパン】
カレー×油≒暴力×暴力【茨城県・半熟カレーせん】
こしあん勢必死のラップバトル【東京都・人形焼】
「クルミッ子」界の掟に翻弄されっぱなし【神奈川県・クルミッ子】
公式キャラクターが踊り狂う菓子店がある【千葉県・ぴーなっつ最中】
お香典に馬肉はいかがだろうか【熊本県・馬刺し】
その饅頭のなかには「虚無」が入っていたそうだ【鹿児島県・軽羹】
あの山にチョコレートをかけたらさぞ美味かろう【佐賀県・ブラックモンブラン】
クランベリーが悪い意味で良い仕事をしている【群馬県・かいこの王国】
ひょうきんここに極まった饅頭【島根県・どじょう掬いまんじゅう】
明治の御用菓子司、急に滝廉太郎コラボをはじめる【大分県・荒城の月】
うどん県の愛され看板娘、るみばあちゃん【香川県・讃岐うどん】
いつになったらきな粉をこぼさずに食べられるのだろうか【山梨県・桔梗信玄餅】
おーい、デラックスケーキだぞ! 手を洗ってこい【和歌山県・デラックスケーキ】
忖度なしの 職人、青木のポテンシャルが高すぎる【岩手県・盛岡冷 】
徳川に献上していないことが伝わってくる【福島県・玉羊羹】
おらが村の「ういろう」はとても繊細だ【山口県・生ういろう】
あとがき

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ぶち

93
【秋なので旅の本月間】 読友さんのレビューに魅かれました。"ひきこもり"と"紀行"という矛盾した言葉が並ぶタイトル通り、旅に出ずに家の中にひきこもりながら全国のグルメを楽しもうという試みです。都道府県別に名物が1つだけ登場してきます。その説明や感想が可笑しくて可笑しくて、食べてみたくなるだけでなく、ついネット検索したくなります。漫画家である著者のイラストも添えられているのですが、自分で検索して実物を見てみたくなるんです。次はどんな名物が登場してくるのだろうと、飽きることなく最後まで楽しく読めました。2022/09/22

chantal(シャンタール)

83
家から一歩も出ずお取り寄せで全国の名物を食べると言う、なんとも羨ましい企画。鳥取では「打吹公園団子」と言う超ローカルな名物が取り上げられていて笑う。説明が一々おかしくて、人前では読めない。作者は博多通りもんが大好物らしいが、自分で買うのではなく、貰い物が美味しいと言う。うなづける。頂き物はなんでも美味しい。赤福の個別包装があるのも驚いた。ここで紹介されている物はほとんど知っていたが、中でも今送られたら嬉しいと思うのはロイズのチョコチップ、信玄餅、奈良の葛餅、田辺のデラックスケーキ。本当は全部食べたいけど。2021/12/08

ゆきち

75
美味しい食べ物は好き、ご当地名物も食べたい!でも出かけて行くのは嫌だ!という作者は、担当編集者から家に居ながらグルメコラムを書いてもらえないかと持ちかけられる。山口県に住む漫画家であり、コラムニストの作者はお土産をもらうなら「博多通りもん」だろうと思いながらも、担当編集者がお取り寄せしてくれるものを食し、ユニークでぐうたらなグルメコラムを書くことにした。ご当地名物を検索しながらふむふむ、クスクスと楽しんだ。宮崎県の「なんじゃこら大福」が出てくるのも嬉しかった。読友さんの住む新潟の「もも太郎」も出てきたよ♡2022/10/23

ホークス

64
2020年刊。わろたわろた。通勤電車で噴き出したのは北大路公子氏以来。毒舌の波状攻撃がクールで気持ちいい。書名通り、自宅に居ながら各地の名物を好きなように批評する。不当に高いカロリー、地域間のセコい争い、メーカーいじりに県民性いじり、匂いや見た目の衝撃度など。これはもはや話芸。一品4ページと短いのも良い。大阪は551蓬莱の豚まん、福井の羽二重餅、新潟のもも太郎(アイス)、群馬のかいこの王国(チョコ)あたりが高得点。地元山口県に対してはさすがに筆の鋭さがユルむ。ういろうは山口でも名物なんだと初めて知った。2021/03/14

おかむら

36
出不精な著者が部屋から一歩も出ずに全国のグルメをお取り寄せで食べるエッセイ。お菓子(あんこ系)が多いです。山形の「のし梅」は隣県なのに全然しらなかったけど食べてみたいわー。そしてカレー沢薫の本はこれで2冊目ですが、うーん、私、この人の文章苦手かもしれない(ファンもいっぱいいるので弱気な感想…)。堂々としてるところが苦手なのかなあ。もうちょっと他の本も読んでどこか苦手なのか探っていきます。2021/06/23

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