食卓を変えた植物学者 - 世界くだものハンティングの旅

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食卓を変えた植物学者 - 世界くだものハンティングの旅

  • 著者名:ダニエル・ストーン【著】/三木直子【訳】
  • 価格 ¥3,190(本体¥2,900)
  • 築地書館(2021/05発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
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  • ISBN:9784806716204

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内容説明

大豆、アボカド、マンゴー、レモンから日本の桜まで。世界の農産物・食卓を変えたフルーツハンター伝。第一次世界大戦前のアメリカで、自国の農業と食文化発展のために、新たな農作物を求めて世界中を旅してまわった男、植物学者デヴィッド・フェアチャイルド。スパイと間違われたり、カニバリズムの残る地を訪れたり、苦労と驚きに満ちた旅を繰り広げ、エキゾチックな果物を世界に紹介した男の一代記。

目次

プロローグ

第1部 旅の始まり
1章 偶然の出会い
スパイ容疑で捕まる
アメリカの食文化を豊かに
食への意識の高まり
ウォレスとの出会い
農務省研究員になる
運命の人、バーバー・ラスロップ

2章 1000ドルの投資
植物の乏しい北米大陸
種を配る政治家たち
スミソニアン博物館からナポリへ
ラスロップとの再会

3章 スエズ運河の東で
シトロンへの貢献
遠のくジャワ行き
スエズ運河を渡る
シロアリ研究に没頭
ラスロップという男
2人旅の始まり

4章 客と愛弟子
忍耐の日々
旅の目的
新しい作物を探せ
耕作地とビジネスの拡大
植物採取から輸送まで

5章 太平洋の憂鬱
ハワイへ進出
オーストラリアからフィジーへ
サトウキビとハワイ王国の崩壊
遠征失敗

第2部 世界を股にかける
6章 大義はひとつ、国も一つ
旧友ウォルター・スウィングルとの再会
新興国アメリカの台頭
米西戦争と熱帯のフルーツ
農業拡大時代の新規プログラム
「種子と植物導入事業部」設立
フロリダの将来性
ラスロップ、再び

7章 越境
アメリカ横断、そして南米へ
カリブ海の小さな島々
農家の不満
南米大陸初上陸と黄熱病

8章 アボカドの普及に貢献
早すぎたキヌア
コカインの発見
アメリカに最適なアボカド
命がけの旅

9章 ベニスの僧侶のブドウ
農務省VSラスロップ
種無しブドウを入手
綿生産大国エジプト
綿市場を席巻するアメリカ

10章 アジアへ進出
マレー諸島と白人
フィリピン支配とマンゴー
中国人のエネルギーに圧倒される
腸チフスにかかる

第3部 新たな出会い
11章 レモン、ホップ、新しい夜明け
最高のホップを入手せよ
覚醒するアメリカ
ケールと種無しレモン
育てられるものと好まれるもの

12章 チグリス川の岸辺で
植物調査員と不動産デベロッパー
再びハワイへ
インドへ向かう
日本の桜に惹かれて

13章 ベルの一大計画
社交界デビュー
アフリカでの収穫
グラハム・ベルとの親交

14章 千々に乱れる心
運命の女性、マリアン
板挟み
結婚へ

15章 サクランボのならない桜の木
宿敵あらわる
ワシントンDCに桜を
桜と外交
燃やされた桜の木
東京市長のリベンジ

第4部 行き詰まる採集事業
16章 羽をもがれて
後継者、フランク・マイヤー
マイヤーの中国探査
新技術の誕生に立ち会う
最初のダイズ
マイヤー・レモンの誕生

17章 マイヤーの躍進
フェアチャイルドVSマーラット
外来植物をめぐる争い
植物検疫法の制定

18章 大きな足枷
止まらないマイヤー
後継者不足
激務が続く

19章 戦渦に巻き込まれる
第一次世界大戦勃発
マイヤーの孤独
すれ違うフェアチャイルドとマイヤー
戦時下の2人
最悪の事態

20章 植物園と戦争
プログラムから手を引く
ラスロップの死
最後の探検旅行

エピローグ
訳者あとがき
参考文献
索引

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

榊原 香織

78
アボカド、デーツ、マンゴー、ピスタチオ‥皆、デビッド・フェアチャイルドがアメリカに持ち込んだもの(あの大富豪一族とは無関係。グラハム・ベルの娘と結婚するけど) プラントハンターて今流行ってるのかな? 最近出た本。内容は興味深いが、翻訳臭プンプン2021/07/02

yyrn

27
19世紀末、いまだ手つかずの土地が広がる新興国アメリカの大地を生産性の高い農地に変えたいと農務省の下級研究員になったフェアチャイルドだったが、冒険好きで金持ちのラスロップから魅力的な提案を受け、二人で東南アジアや南太平洋の島々、南米やアフリカを巡る旅に出て、多数の有益なタネや苗を持ち帰った。そんな前半の話は共に旅をしているようでワクワクしながら読めた。また、10年も経たずにその地域を代表する、なくてはならない作物(野菜や果物、穀類)になったり、飢饉を救ったり、食卓を豊かにしたり、外来作物が100年前の⇒2022/07/20

今庄和恵@マチカドホケン室/コネクトロン

8
あ、そうか、ちゃんと表紙に書いてある、ハンティングと。自国の土地にない農作物を遠方まで出かけて行って取り尽くすってのはその昔からあることだ。ピューリタンが新大陸に行き、そこで新住民を養うに十分な農作物がないゆえに他所にハントしに行くって、なんとも強欲なことか。足るを知らず、もっと、もっと、という図式がここで始まっていたとは。2021/06/30

Jessica

7
学生時代のスピーチの授業か何かで「インド映画はダラムマサラだ」と習ったのを思いだしました。数種類のスパイスを合わせて作るその香辛料はアクション、ラブストーリー、コメディ、音楽、ダンス など、娯楽 のあらゆる要素を混ぜ込んでいるものと似ているからです。 この本はインドの話ではありませんが、一冊に多くのものを詰め込んでいるという点で全くマサラ的だと言えるでしょう。 2022/08/25

竜王五代の人

7
タイトルは軽いけど、本の重量も中身もけっこう重い。そもそもこの本での「くだもの」の定義(41頁)が広いので、本当のことを言えば、古き良き時代に全世界のよさげな農作物をアメリカ合衆国に送り込んだ人の伝記、ぐらいに捉えておく方がいいと思う。それよりも、20世紀になるまでの合衆国の農作物の種類がいかに貧しかったかの方が驚きである。そういう処女地があっての成功だと思う。本人の活躍よりも、プラントハンターの道の後輩のマイヤー(自殺)・ポペノー(見切りを付けられる)の下りが物悲しい。2022/06/05

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