内容説明
シルクロード――それはなぜ、日本人にとって懐かしさを感じさせるのか。あの「NHK特集 シルクロード」取材班団長として、ブームの立役者の一人となった著者が、タクラマカン砂漠の謎や、楼蘭の美女と呼ばれる美しいミイラの秘密、さまよえる湖として有名なロプ・ノールの真実の姿、楼蘭の消えた財宝の行方、そして敦煌はなぜ捨てられたのかなど、今なお多くの謎が眠るシルクロード、西域三十六か国を案内する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
まーくん
89
長い間断絶していた日中間の国交が復活、日中友好の雰囲気が盛り上がった時代。1980年に放送された「NHK特集 シルクロード」の取材班団長を務めた著者が40年を経て語る“流砂に消えた西域36か国”とシルクロードの謎。当時、番組は大変人気を呼び、私自身も喜多郎の音楽と共にロマンを感じつつ視聴した記憶が蘇る。また、2005年には「NHKスペシャル 新シルクロード」が放送され、第二次シルクロード・ブームとなった。本書の内容は特に学術的ではなく、カルチャー・スクール的なもので難しくはないが地図が少なく理解しづらい。2022/03/31
まーくん
87
(再読)途中まで再読であることに気付かず。結局、最後まで読み通した。日中国交がなって両国関係が良好であった時代、1980年「NHK特集シルクロード」の放送をきっかけに沸き起こった西域ブームを思い出す。自分もヘディンの『さまよえる湖』など読みロプ・ノールや楼蘭王国に思いを馳せた。今回読んでの感想は初読時と基本的に同じであるが、日中関係は当時より更に悪くなってしまったのは何とも残念。80年代初頭、中国勤務を経験したが、西域を訪ねることは叶わなかった。今は一般人が新疆自治区への旅行など無理に違いない。2025/11/29
へくとぱすかる
60
シルクロードの謎を最新の情報で、トピック別に紹介しているので、関連本を読み慣れていても、気軽に興味津々で読める。最大の関心事は、やはり、さまよえる湖・ロプ・ノールの謎解き。中国の文献に西域の記事は突如として現れるので、楼蘭(クロライナ)がいつから存在したのかは謎のまま。しかしこの地域の人々がどのようにしてやってきたのか、どんな言葉があったのか、歴史以前でも推定できることには驚き。陸のシルクロードが衰えていく歴史の無常さの果てに、干上がったロプノールの衛星画像があると思うと、現代ってなんだかなぁ、と感じる。2023/05/31
tamami
54
一時期題名にシルクロードと付いていればそれだけで購読したものだった。その伝で手にした本書だったが、なんと言って良いか、西域三十六か国の興亡の歴史を綴るという視点では用をなしているかも知れないが、読書としては甚だつまらない事になってしまった。多分版権その他の理由があっての事だろうけれども、歴史地理の本にも関わらず、地図がごく簡単なものだったり、遺跡や遺物の写真が皆無だったり、参考文献の一覧もなく、理解の手掛かりが得られないことに大いに不満が残る。新書として出版された意味が分からないと言えば言い過ぎだろうか。2021/05/23
びっぐすとん
19
図書館本。NHK「シルクロード」の取材班団長だった方のシルクロード入門編。広大なシルクロードのなかから一部に絞った内容だが、カルチャーセンターでシルクロードの講師をされているだけあって分かりやすい。写真があればもっと良かった。喜多郎の音楽、石坂浩二のナレーション、今でも興味を掻き立てる、草分け的な番組だったな。緊張を孕むウイグル自治区、経済発展目覚ましく、反面農村と都市部の格差が著しい現在の中国。当時の裏話など今後も本にして欲しい。番組はローマまで行った筈。本でもローマまで書いて欲しい。2021/10/01




