中世ヨーロッパ - ファクトとフィクション

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中世ヨーロッパ - ファクトとフィクション

  • ISBN:9784582447132

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内容説明

中世は「暗黒の」千年紀、文化と文明が壊滅的に失われた停滞期だったのか? 11の通念をとりあげ、中世の歴史的実像を提示する。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

関東大震災の被災者、特に虐殺された朝鮮の皆様に追悼・寺

65
この本をお持ちの方、または地元の図書館にある人は幸せです。私がこれを書いている2021年8月3日現在、アマゾンその他で品切れ状態で(定価より1000円高いものから買えますが)、フリマアプリでも出品されていません。平凡社が増刷中なら良いのですが、このまま平凡社ライブラリーに入れるまで絶版という可能性もございます。書店の店頭で見付けたらとりあえず買っておくのも悪くない一冊です。なんせ日本史しか知らない私ですら楽しく読んだ本です。日本製のアニメやゲーム、ファンタジーにまで影響多大な中世ヨーロッパ。レビュー続く→2021/08/03

サアベドラ

42
中世ヨーロッパにまつわる11のステレオタイプを取り上げ、それがどのようなものか、どのようにして生まれたのか、そしてどこが誤りであるかを史料に基づいて解説した一般向けの本。著者は中世史研究者。「中世は不潔で非科学的で非合理的な暗黒時代」というイメージは、多くが18, 19世紀に生まれたものであり史料的裏付けに基づいているとは言い難い。現代歴史学ではとっくに論駁されているものでも、フィクションやアマチュア歴史家の著作の中で生き永らえていて、今でも誤ったイメージが再生産されているという。歴史学徒必読。2021/08/29

ばんだねいっぺい

30
「中世」が「語る人の事情」により、いかに歪められてきたかということ。 その理由は「無知」だったり、「誇張」だったり「政治的意図」だったり様々。結局、昔の人が愚かで現代人が賢いとはならないということは、わかった気がした。でなけりゃ、そもそも進歩もない。2021/09/18

サケ太

22
目から鱗どころか、自分の固定観念が打ち砕かれ、頭がもげるかと。色々と語られている事。実際に起こった事。起こらなかった事。一次資料から説明しながら、説明されている。教会と科学の関係。地球が丸かった事についても言及されているが、自分たちは必要以上に過去を貶めてしまっているのかもしれない(逆に持ち上げすぎている場合もあるが)。どれも興味深く面白ろかった。2021/08/31

塩崎ツトム

20
今日中世の悪いところとされる話は大体19世紀ごろに自国の近世を良く見せるためにかなり誇張されていたり、ぶっちゃけ近世に入り始めたときに起きたものだったりするそうな。それと、中世の人々は不潔だった言われるが、それは過剰なまでに風呂好きだった古代ローマ人と比較してのことで、中世の町にも普通に銭湯があったそうな。2025/05/05

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