雇用、金利、通貨の一般理論 (日経BPクラシックス)

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雇用、金利、通貨の一般理論 (日経BPクラシックス)

  • ISBN:9784296000159

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内容説明

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「南海の孤島を襲った疫病のように、35歳以下の経済学者は、たちどころにその熱に感染していった」――ノーベル経済学賞受賞者のポール・サミュエルソン(1915~2009)が、ケインズ『一般理論』の出現をこう書いている。
 大恐慌後の世界に天啓の如く現れた1冊の経済書が危機に陥った資本主義を救う指針となり、当時主流だった経済学のパラダイムを大きく転換した。

この革命的な本を日経BPクラシックス・シリーズのシュンペーター『資本主義、社会主義、民主主義』、ブキャナン、ワグナー『赤字の民主主義』、ノース『経済史の構造と変化』などの翻訳を担当した大野一さんが、画期的に読みやすい訳で提供する。以下は、第24章の有名な最後の部分だ。

 「知的な感化などとはまったく無縁だと考えている実務家も、いまは亡き経済学者に束縛されているのがふつうだ。天のお告げを聞く権力の座にある狂人も、数年前の三文学者から狂気を学び取っている。これはまちがいないと思うが、支配階級の力は、じわじわと侵食していく物の考え方に比べれば、著しく過大評価されている。まったくのところ、すぐさま侵食するのではなく、ある一定の期間をおいて侵食するのである。というのも、経済・政治哲学の分野では二五~三〇歳を過ぎてから新しい理論に感化される人は多くない。このため、官僚や政治家、また活動家でさえも、足元の問題への対応で利用するのは、おそらく最新の物の考え方ではないだろう。それでも、早い遅いの差はあれ、良くも悪くも危険なのは、支配階級ではなく、物の考え方なのである。」

目次

第1篇 序論
第2篇 定義と概念
第3篇 消費性向
第4篇 投資のインセンティブ
第5篇 名目賃金と物価
第6篇 短い覚書 一般理論から何を引き出せるのか

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

天婦羅★三杯酢

2
何となく敬遠していた本だったけど、スミスの『道徳感情論』と並んでいたのでままよと購入。この本が”一般理論”であろうとしたのは、この本では言及がなかったけど、アインシュタインの”一般相対性理論”と同様の事だった。すなわち、古典派の経済理論は、理論として間違っているわけではないけど、前提条件が極めて特殊な時に成り立つ物であることを認識し、その前提条件をより現実的にしたものとして”一般理論”である、と言う事を云いたかった、ようである。2021/05/22

Yasuyuki Kobayashi

0
ケインズの一般理論の再訳最新版。 経済学研究のテキスト本なので、初心者には 解説本あるいは先生が必要。最後まで読み通したが 理解には及ばない。関数が出てくるので、 それもまた厄介である。2021/08/23

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