生態学者の目のツケドコロ

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生態学者の目のツケドコロ

  • 著者名:伊勢武史【著】
  • 価格 ¥1,540(本体¥1,400)
  • ベレ出版(2021/05発売)
  • ポイント 14pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784860646424

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内容説明

日常生活から、里山や森などの自然まで、私たちの身のまわりを生態学的な視点で見てみると、そこには生きものと環境がお互いに影響し合っている姿が見えてきます。生態学とは、生物とそれを取り巻く環境の相互作用を考える学問分野です。生物学の一分野ですが、地質学や地理学、気象学などといった分野とも関連性が高く、総合的な学問です。世界的に関心が高まっている、生態系や外来生物、生物進化、生物多様性、環境問題といった話題について、親しみやすくやさしい文章で、生態学の考え方を紹介します。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

どんぐり

94
「目のツケドコロ」シリーズのエッセイ。生態学は、生物学の一分野で環境のなかで生きている生物について考える学問だ。生態学者が自然界の何をどう見ているのか、野山を駆けめぐりながらこの分野で研究している著者の世界をのぞくことができる。森に行くときに使う乗り物は二酸化炭素を排出するのでよくないと〈環境負荷〉を考えたり、自然のなかにある生態系の〈物質循環〉や、生物がどれくらい首尾よく子孫を残せるかの〈適応度〉など、専門家の生物学的現象を見る目のツケドコロが面白い。→2021/08/29

けんとまん1007

52
生態学者・・・思考の幅が広いんだろうと思いながら読んだら、遥かに超えていた。目のツケドコロ・・・視点、視野、視座とかいろいろの言い方があるが、ツケドコロという表現がいい。読みながら、そこはかとなく同意できるし、そうなんだよなあ~と思った。自分も、これくらい、いろんな幅でものを観たい。2021/05/13

Tenouji

22
著者の語りだけでなく、研究者やアーティストのインタビューもあり、話題が多岐にわたって面白い。やっぱり、生態学者は、幅広い時間スケールの視点を持っていて、風景もそのように捉えるというのが新鮮な印象を受けました、個人的には。2021/05/28

ミッチ

11
動植物に関する目のツケドコロかと思ったら、なんと琳派等の芸術にまで言及するとは‥‥伊勢武史さんのスケールには驚かされた。2021/04/08

茶幸才斎

9
目の前の景色が、物理作用と生物の営みと人の文明的働きかけの無数の因果の束の時間的変遷の一断面として知覚される。熊本天草の居酒屋の食材、京都の苔むす庭、米国の広大な原野、郷里の里山、趣味の魚釣り、森の散策、ペンギンのフォルム、感染症の拡大、それらが筆者の目にどう映っているか語り、生態学的な物の見方と考え方を紹介している本。生態系は、人類が20世紀になってようやく「発見」できた難しい概念である。人が地球環境に依拠した暮らしを続けるには、目の前の景色に対する知的な想像力と繊細な理解力が、今後ますます要求される。2021/10/07

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