ブルーバックス<br> スペース・コロニー 宇宙で暮らす方法

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ブルーバックス
スペース・コロニー 宇宙で暮らす方法

  • ISBN:9784065235669

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内容説明

NASA,JAXA、ESA(欧州宇宙機関)、さらにspaceX社ヤブルーオリジン社などの民間企業との連携のもと、現在、月軌道上の滞在施設「ゲートウェイ」の建設が進められています。アルテミス計画と名付けられたこの計画では、さらには火星探査の前哨基地となる月面基地建設もはじめられているのです。
日本でも2020年秋から野口聡一宇宙飛行士が、2021年4月から星出彰彦宇宙飛行士が、ISS(国際宇宙ステーション)に滞在しています。さらに2021年秋には、JAXAによる新たな宇宙飛行士の募集も始まる予定です!
宇宙で人が暮らす時代が、もはやSFのものではなく始まっているのです!

「宇宙で人が暮らすためには?」
水・食料・エネルギーの確保は? 心身の健康や環境維持は?……極限の閉鎖環境の中で人が暮らすためには、さまざまな技術が高いレベルで要求されます。
この人類史に残る計画に向けて設立された「東京理科大学 スペースコロニー研究センター」。
この研究所の研究・開発をもとに、実際にスペースシャトルでのミッションを行った向井千秋宇宙飛行士がその詳細を徹底解説。
人類の「宇宙生活」のために進められている技術開発の最前線を、それぞれのtopixごとに詳細な図版とともに紹介します!

目次

目次
まえがき
第1章 人が宇宙で暮らす時代が始まっている!
1-1 宇宙に飛び出した人類
1-2 ヒトが宇宙に行ってわかったこと
1-3 これから始まる、新たな宇宙への挑戦
1-4 スペース・コロニーを造るには
1-5 宇宙開発時代が始まった! 近未来の宇宙探査計画
第2章 長期宇宙滞在で遭遇する困難な課題
2-1 重力場に関する課題
2-2 無重力で血液はどう巡るのか
2-3 宇宙での生活の質はーー孤立/幽閉、不適合/閉鎖環境
2-4 宇宙放射線
2-5 地球からの距離
第3章 宇宙で暮らすためには
3-1 居住環境をどう造るのか
3-2 宇宙で働くロボット
3-3 ウェアラブル・デバイス
3-4 バイオ燃料電池の仕組み
3-5 有人宇宙飛行中のトレーニング向け・自動駆動型ウェアラブル・デバイス
第4章 宇宙農業への挑戦ーースペースアグリ技術
4-1 宇宙で食料を得るには
4-2 宇宙農場を目指した各国の開発動向
4-2-1 ロシア 4-2-2 米国 4-2-3 欧州 4-2-4 中国 4-2-5 日本
4-3 宇宙レタスが食べられる日
4-4 「水中プラズマ」技術で防藻・防カビへ
4-5 月面農場はこうなる!?
第5章 スペース・コロニーの電力源ーー創・蓄エネルギー技術
5-1 宇宙太陽電池
5-2 安い、強い、曲がる、高効率
5-3 IoTデバイス向け透明太陽電池の開発
5-4 熱電変換素子による発電
5-5 フライホイールによる蓄電
第6章 水・空気再生技術
6-1 環境制御・生命維持システム(ECLSS)
6-2 ISSの空気系サブシステム
6-3 宇宙服のECLSS
6-4 光触媒
おわりにーー 人類の未来に向けて
執筆者一覧
参考文献
さくいん

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

buchipanda3

109
宇宙旅行の次は宇宙で暮らすということでこちらを。SFの中での話だったスペースコロニーが実際に目標とされる時代が到来。本書では宇宙で人が長期間生活するための課題とその解決手段の最新状況を述べている。かっちりとした感じで学会で話を聞いているような構成だったが、平易な文章で興味深く読めた。宇宙で快適に過ごす技術は、近年推進されているSDGsと相性が良さそう。世の流れは追い風に。JAXAの船内ロボットを見るとハロではないか。巻末でもガンダムをちらっと言及。センターの人もあれをイメージしているのだなと思わずニヤリ。2021/08/02

パトラッシュ

80
人が宇宙で暮らすためには閉鎖系スペース・コロニー建設が必要だと知られてはいるが、現状で日米をはじめ各国の研究がどこまで進んでいるのか最新の状況を明らかにする。まだ私たちの生活に関連した基礎技術について少しずつ進んでいる段階であり、宇宙での生活が地球並みのレベルに達するのは難しく建設実現はいつの日かと痛感させられる。ガンダムでは権力者や富裕層は地球に残り、難民や貧しい人が宇宙に強制移民させられた設定だったが、宇宙居留が実現しても実際そうなりそうだ。宇宙船地球号は100億の人間と共に沈没する未来が見えてくる。2021/07/08

活字の旅遊人

48
2021年の本ですが、宇宙に関する最新技術の解説と言っていいかと思います。当然ですが、本当に凄い技術の集積ですね。これらを地球上でも活用していくというお話が何度か出てきますが、まさにそうでしょうね。戦争はもちろん嫌ですが、戦争によって科学技術が発展していくという皮肉めいた事実を思い出しました。一方、生物学的進化(適応)を待てずに宇宙へと出ていく我々人類とは、なんたる恐ろしい存在なのかとも思います。それでも僕らは生きていく。そのための科学、そのための技術。思考が堂々巡りしてしまいますが、面白かったです。2023/11/22

きみたけ

48
著者は日本人初の女性宇宙飛行士の向井千秋さん。東京理科大学スペース・コロニー研究センターの活動の紹介を主題として、人類がどのようにして宇宙に進出してきたのか、宇宙旅行の課題とは何か、宇宙技術を社会生活に活かすにはどうすればよいか、出来るだけ分かりやすく説明しています。やはりガンダム世代なのでスペースコロニーは注目します。水と空気を循環し「小さな地球」を再現できるかがカギ。 ヒトの物質収支、生活に必要な物質(酸素・水・食物・生活用水)と排出される物質(二酸化炭素・汗/水蒸気・尿・糞便・生活用水)が目から鱗。2021/07/16

ゲオルギオ・ハーン

32
宇宙で暮らすための具体的な科学技術どころか設備としてもここまで具体化しているとは、と驚いた内容でした。当然ながら宇宙は私たちが生きるためのあらゆる資源が希少なため、いかに再利用していくかが重要であり、日夜その研究がされている。そして、その研究は地球で生活している私たちの役にも立っており、持続可能な社会へ前進することにも貢献している。説明されているSFのような設備や技術は読んでいてとてもワクワクしたし、科学技術の発展の素晴らしい面を読むことが出来ました。2021/07/21

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