ハルキ文庫<br> 真夏の雷管

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ハルキ文庫
真夏の雷管

  • ISBN:9784758442749

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内容説明

夏休み。鉄道好きで〈スーパーおおぞら〉に憧れる僕は、ある日出会った男性に小樽の鉄道博物館へ連れて行ってもらえることに。最高の夏になると信じていたのに、こんな大ごとになるなんて──。生活安全課の小島百合は、老舗店で万引きした男子小学生を補導した。署に連れて行くも少年に逃げられてしまう。一方、刑事課の佐伯宏一は園芸店窃盗犯を追っていた。盗まれたのは爆薬の材料にもなる化学肥料の袋。二つの事件は交錯し、思わぬ方向へ動き出す。北海道警察シリーズ第八弾。(解説・池上冬樹)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

SJW

135
待ちに待っていた道警シリーズ第八弾。バラバラな犯罪が関係ないように見えていても次第につながりハラハラドキドキのサスペンスへと進展していく。札幌の街をよく知っていればもっと楽しめるだろうにといつも悔しい思いをしてしまう。最後のエンディングはお決まりのジャズバーでのほっとするひととき。これも道警シリーズを読んでしまう目的かな。2020/01/16

ふじさん

77
道警シリーズは好きで、第一作から読んでいる。警察小説はあまり好きではないが、佐々木譲の作品だけは好きだ。今回は、シリーズ8作目。鉄道好きの少年大樹とJRを解雇された梶本とが出会い、一緒に行動する中で、JR北海道に恨みを抱く梶本の爆弾事件に巻き込まれるが、最後は大樹の協力等で事件は未遂で終わる。少年の万引きや家族の背景を捉えたり、地道な窃盗事件の追跡等、個々のエピソードは面白いものの、どこへ向かうのか読み切れない内に事件の核心へ。物語の心地良い疾走感と緊張感に包まれ、一気に読んでしまった。 2020/12/06

Richard Thornburg

57
感想:★★★★  シリーズ第8弾!  一見何の関係もない小さな事件がつながっていって形になってくるパターンで攻めてくるわけですが、こういう事態になるのでは?的な部分は文章の中から読み取れるのに、センターにぴったりと一致するピースがアタマの中で組み立てきれないところに歯痒さを感じながらも疾走感を堪能できる作品でした。  今回は事件に子供が絡んできますが「罪を憎んで人を憎まず」的なスタンスを感じさせる、おなじみの面々の言動に人間的な温かさを感じられた気がします。2025/01/29

鍵ちゃん

56
夏休み。鉄道好きの僕は、ある男に小樽の鉄道博物館へ連れて行ってもらうことに。だが大事になるなんて。生活安全課の小島は、万引きした少年を補導し署に連れて行くも逃げられてしまう。一方、刑事課の佐伯は園芸店窃盗犯を追っていた。盗まれたのは爆薬の材料にもなる化学肥料。2つの事件は交錯し、思わぬ方向へ動き出す。最初は軽犯罪でグダグダしていたが、後半の盛り上がり、特に札幌駅での場面は凄まじい。今回の佐伯と小島の活躍が光っていた。2025/04/22

タツ フカガワ

54
シリーズ8作目。万引き被害に遭った店からの通報で駆け付けた小島真理は、小学生の少年を捕まえるが、署内で逃げられてしまう。一方佐伯は盗難に遭った園芸店へ向かう。盗まれたのは化学肥料30㎏。だがそれは、爆弾の原料にもなるものだった。次第に犯人像と目的が判明していくあたりからサスペンス度が加速度的に増していく。終盤のハラハラ感はシリーズ屈指ではないかしらん。2021/05/05

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