レーダの基礎 - 探査レーダから合成開口レーダまで

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レーダの基礎 - 探査レーダから合成開口レーダまで

  • ISBN:9784339008944

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内容説明

本書は,専門性の高いレーダについて,初学者を対象に電磁波の解説から始め,レーダの原理と種類,応用(探査・追尾レーダ,気象レーダ,車載レーダ,SAR等の画像レーダ,地中レーダ)までを,学部レベルの数学を使って解説する。

目次

1. 序論:レーダの概要
1.1 電磁波スペクトル
1.2 レーダの原理と定義
 1.2.1 パルスレーダ
 1.2.2 最大探知レンジ
 1.2.3 分解能
 1.2.4 チャープ信号とパルス圧縮技術
1.3 レーダ小史
 1.3.1 黎明期(19世紀後半~1920年代)
 1.3.2 発展期(1930年代~1940年代半ば)
 1.3.3 最盛期(1940年代半ば~)
 1.3.4 捜索レーダ
 1.3.5 追尾レーダ
 1.3.6 アクティブフェーズドアレイレーダ
 1.3.7 気象レーダ
 1.3.8 車載レーダ
 1.3.9 合成開口レーダと逆合成開口レーダ
 1.3.10 地中レーダ
1.4 おもなレーダの種類と応用
 1.4.1 捜索レーダ
 1.4.2 追尾レーダ
 1.4.3 気象レーダ
 1.4.4 車載レーダ
 1.4.5 サイドルッキング機上レーダ
 1.4.6 合成開口レーダ
 1.4.7 地中レーダ
 1.4.8 その他のレーダ

2. レーダ方程式とマイクロ波の散乱
2.1 電磁波の基礎知識
 2.1.1 横波と平面波
 2.1.2 偏波特性
 2.1.3 マイクロ波の減衰と反射係数
2.2 レーダ方程式
 2.2.1 レーダ方程式とレーダレンジ方程式
 2.2.2 最大探知距離とパルス反復周波数
 2.2.3 規格化レーダ断面積
 2.2.4 マイクロ波の散乱とレーダ断面積
2.3 アンテナと電波反射鏡
 2.3.1 アンテナ
 2.3.2 電波反射鏡
2.4 ステルス技術と電波吸収技術
 2.4.1 形状制御技術
 2.4.2 電波吸収技術

3. レーダクラッタ
3.1 レーダクラッタと統計的性質
 3.1.1 レーダクラッタとターゲット
 3.1.2 統計的記述の基礎知識
3.2 クラッタと確率密度関数
 3.2.1 正規分布
 3.2.2 レイリー分布
 3.2.3 対数正規分布
 3.2.4 ワイブル分布
 3.2.5 ガンマ分布
 3.2.6 K-分布
 3.2.7 確率密度関数と対象物
3.3 確率密度関数の選定:AIC
 3.3.1 最尤推定値
 3.3.2 K-L情報量
 3.3.3 赤池情報量基準:AIC
 3.3.4 AICの例
3.4 ターゲット検出と一定誤警報率
 3.4.1 誤警報確率と検出確率
 3.4.2 一定誤警報率:CFAR
 3.4.3 Log-CFAR
 3.4.4 Linear-CFAR
 3.4.5 対数正規-CFAR
 3.4.6 CFAR損出
 3.4.7 その他のCA-CFAR
 3.4.8 ノンパラメトリックCFAR
 3.4.9 画像レーダデータのCFAR処理

4. レーダ信号処理
4.1 信号の変復調
 4.1.1 複素表現
 4.1.2 AM変復調
 4.1.3 FM変復調
4.2 フーリエ解析
 4.2.1 フーリエ変換
 4.2.2 パワースペクトル解析
 4.2.3 解析信号
 4.2.4 超関数のフーリエ変換
4.3 フィルタ処理
 4.3.1 白色性雑音
 4.3.2 整合フィルタ
 4.3.3 逆フィルタ
 4.3.4 Wienerフィルタ
4.4 ディジタル信号処理
 4.4.1 信号の離散化
 4.4.2 信号の復元
 4.4.3 離散フーリエ変換(DFT)
 4.4.4 高速フーリエ変換(FFT)

5. 捜索・追尾レーダ
5.1 捜索レーダ
 5.1.1 捜索レーダの概要
 5.1.2 捜索レーダの構成
 5.1.3 レーダ覆域
 5.1.4 目標検出処理
5.2 追尾処理
 5.2.1 追尾処理の概要
 5.2.2 追尾レーダ
 5.2.3 単一目標追尾と多目標追尾
 5.2.4 座標系
 5.2.5 干渉形フィルタと非干渉形フィルタ
 5.2.6 代表的な非干渉形フィルタ
 5.2.7 代表的な干渉形フィルタ
 5.2.8 ベイズ推定手法による多目標追尾法

6. 気象レーダ
6.1 気象レーダの概要と特徴
 6.1.1 日本の気象レーダの歴史
 6.1.2 気象レーダの種類
 6.1.3 気象レーダで観えるもの
 6.1.4 観測手法(PPI,RHI,CAPPI)
 6.1.5 観測誤差要因
6.2 レーダによる降雨の観測
 6.2.1 降水量の推定
 6.2.2 降水のモデル
 6.2.3 レーダ・アメダス合成雨量
 6.2.4 特徴的なエコーパターン
 6.2.5 二重偏波レーダ
 6.2.6 わが国における二重偏波レーダを用いた観測
6.3 ドップラーレーダによる大気の観測
 6.3.1 ドップラーレーダの原理
 6.3.2 ドップラーレーダによる風観測
 6.3.3 ドップラー速度場のパターン
 6.3.4 具体的な観測例(竜巻やダウンバースト)
6.4 さまざまなレーダによる観測
 6.4.1 ウィンドプロファイラ
 6.4.2 ドップラーライダ
 6.4.3 ドップラーソーダ
 6.4.4 RASSレーダ
6.5 最新のレーダ観測技術
 6.5.1 X-NET(Xバンドレーダネットワーク)
 6.5.2 雲レーダ
 6.5.3 フェーズドアレイレーダ
 6.5.4 レーダを用いた短時間予測(ナウキャスト)

7. 車載レーダ
7.1 車載レーダの概要と特徴
7.2 変調方式
 7.2.1 FM-CW方式
 7.2.2 2周波CW方式
 7.2.3 相対速度ゼロおよび相対速度同一の複数ターゲット検知対策
7.3 クラッタの統計的性質
 7.3.1 レンジプロファイル
 7.3.2 クラッタの統計的性質
 7.3.3 赤池情報量規準(AIC)による分布検定
7.4 クラッタ抑圧
 7.4.1 レンジプロファイル
 7.4.2 パルス積分による信号電力対クラッタ電力比(SCR)
 7.4.3 パラメトリックCFARとパルス積分によるクラッタ抑圧
 7.4.4 荷重パルス積分法
7.5 目標物検知・識別
 7.5.1 ハフ変換による複数移動目標物検知
7.6 今後の課題
 7.6.1 レーダの近距離性能の向上
 7.6.2 多様な環境での検知能力向上
 7.6.3 他センタとの協調センシング
7.7 将来の車載レーダ

8. 合成開口レーダ
8.1 パルス圧縮技術
 8.1.1 レンジ方向の分解能:パルス圧縮技術
 8.1.2 点拡張関数と分解能の基準
8.2 合成開口レーダ
 8.2.1 合成開口技術
 8.2.2 移動体の画像
 8.2.3 画像変調
 8.2.4 観測モード
8.3 干渉合成開口レーダ
 8.3.1 干渉SARの原理と複素インタフェログラム
 8.3.2 地表標高の計測
 8.3.3 地表高度変化の計測
 8.3.4 InSARデータ処理の流れ
8.4 偏波合成開口レーダ
 8.4.1 偏波情報と散乱行列
 8.4.2 散乱成分の電力分解と固有値解析
8.5 将来の合成開口レーダ

9. 地中レーダ
9.1 GPRの原理
 9.1.1 地中の電磁波伝搬
 9.1.2 電磁波の反射
9.2 岩石・地層の比誘電率
9.3 GPR計測
 9.3.1 レーダシステムの性能評価
 9.3.2 GPRシステム
 9.3.3 レーダ送信波形
 9.3.4 受信波形
 9.3.5 波形表示
9.4 計測手法
 9.4.1 アンテナ配置
 9.4.2 誘電率分布測定
9.5 データ処理技術
 9.5.1 地下構造とレーダ波形
 9.5.2 信号処理
9.6 モデリング
 9.6.1 波線追跡法
 9.6.2 FDTD
9.7 応用
9.8 電磁波を用いた地下計測
9.9 将来の地中レーダ

引用・参考文献
索引

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

vinlandmbit

33
図書館本。レーダに特化して学べる一冊。2022/01/23

まっちゃん2

1
チャープ信号の実用例を調べたくて購入。レーダーの解説書って意外となくて4,5冊しかない。既に2冊(ちょっと古い)持っていてこれは3冊目。「必要最小限の数式」とあるが結構ガチに数式展開がある。数式は無理に減らさない方がわかりやすいと思うが、本書はちょうどよい加減。ただ大部分は流し読みで済ませた。2020/03/13

D.O.

0
部分的に読んだが気合を入れて読んでもかなり難しい。。2017/04/29

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