内容説明
電磁波解析手法の一つである幾何光学的回折理論の考え方,使い方について応用例を含めて解説している。本理論は無線通信などの高周波漸近解析手法の一つで,電磁波に関する物理的な諸法則・原理と巧みな数学的取扱いにより導かれる。
目次
1序論
1.1 光学理論
1.2 波動の散乱理論
1.3 幾何光学的回折理論の提唱
1.4 幾何光学的回折理論の展開
1.5 本書の構成
2漸近展開
2.1 関数の級数展開
2.2 部分積分による漸近展開
2.3 鞍部点法による漸近展開
2.3.1 鞍部点
2.3.2 ハンケル関数の漸近解
2.4 まとめ
3幾何光学(GO)
3.1 波源の表現
3.1.1 線波源からの放射
3.1.2 点波源からの放射
3.2 ルーネバーグ・クライン級数展開
3.3 幾何光学波の反射・透過
3.3.1 フェルマーの原理
3.3.2 2 媒質平面境界の場合
3.3.3 2 媒質境界面が曲率をもつ場合
3.4 まとめ
4物理光学(PO)
4.1 キルヒホッフ・ホイヘンスの積分表示
4.2 等価定理
4.3 キルヒホッフ(物理光学)近似
4.4 まとめ
5幾何光学的回折理論(エッジ回折)
5.1 規範問題:導体楔による散乱
5.1.1 線波源に対する散乱界
5.1.2 高周波近似界の導出
5.1.3 エッジ回折波
5.1.4 点波源に対する散乱界
5.2 エッジ回折波の表現の一般化
5.2.1 ケラーの仮定
5.2.2 多重回折波の表現
5.3 導体以外のウェッジによる回折
5.4 まとめ
6幾何光学的回折理論(表面回折)
6.1 規範問題:導体円筒による散乱
6.1.1 高周波近似界の導出
6.1.2 クリーピング波
6.2 クリーピング波の表現の一般化
6.3 まとめ
7GTDの問題点とその拡張
7.1 回折係数の発散
7.1.1 一様漸近表現の利用
7.1.2 UAT(一様漸近回折理論)
7.1.3 UTD(一様幾何光学的回折理論)
7.1.4 その他の一様漸近表現
7.2 振幅の発散
7.2.1 焦線近くの光線
7.2.2 等価端部電磁流法
7.3 高次の回折波(スロープ回折波)
7.4 まとめ
8GTDの応用例
8.1 導体ストリップによる散乱問題
8.1.1 散乱界の定式化
8.1.2 導体ストリップの全散乱幅
8.2 厚みのある半平板による回折
8.3 多角柱による散乱
8.4 円柱による散乱
8.4.1 クリーピング波による結果
8.4.2 多角形近似による円筒散乱
8.5 3 次元多面体による散乱
8.6 導波・共振構造の取扱い
8.6.1 光線・導波管モード変換
8.6.2 方形溝による散乱
8.6.3 有限長平行平板導波管キャビティによる散乱
8.7 ストリートセル伝搬予測
8.8 まとめ
付録
A.1 デルタ関数
A.1.1 超関数の定義
A.1.2 超関数のフーリエ変換
A.2 幾何光学波面の近軸近似
A.2.1 曲線の曲率半径
A.2.2 波面の近軸近似の方程式
A.3 キルヒホッフ近似積分の漸近評価
A.3.1 積分(式(4.23))の漸近評価
A.3.2 積分(式(4.33))の漸近評価
A.3.3 積分(式(4.40))の漸近評価
A.3.4 積分(式(4.46))の漸近評価
A.4 ダイアド計算
引用・参考文献
索引
-
- 電子書籍
- 地球の歩き方 D04 大連 瀋陽 ハル…