内容説明
現在シュタイナー学校は、世界で1000校近くに達しているが、その教育実践を支えている思想的・理論的な意味内実は十分には明らかにされていない。本書は、シュタイナーが当時の分析的自然科学と対峙し、独自の人間観を形成していく経緯を明らかにする。さらにはシュタイナー教育における芸術の意義という問題領域について論究する。
目次
はしがき
序章 課題と方法
1 本書の課題――先行研究における本研究の位置づけ
2 本書の方法と構成
第I部 シュタイナーの人間観に関する形成史的考察
はじめに――シュタイナーの人間観
第一章 シュタイナーの思想形成
1 19世紀自然科学研究からゲーテ自然科学研究へ
2 シュタイナーにおけるゲーテの自然科学に関する理解
3 シュタイナーの教育への関心――人間認識のあり方
第二章 シュタイナーの全体論的人間観――19世紀自然科学との対峙という視角から
1 シュタイナーの全体論的人間観――19世紀自然科学との対峙
2 十二感覚論の意味――内実共感覚的視点に着目して
3 身体構造における「リズム」
第三章 シュタイナーの発達理論の再検討――進化論的視点に着目して
1 ヘッケルの進化論的人間観との対峙
2 地球の進化と人間の進化の関係をめぐる考察
3 シュタイナーの発達理論の再検討
第II部 シュタイナーの教育思想における「芸術」の意義
はじめに――「教育」と「芸術」の関係をめぐって
第四章 〈Kunst〉概念に関する思想史的考察
1 シュタイナーの〈Erziehungskunst〉に関する歴史的考察
2 芸術家としての教師と芸術家としての子ども――参照枠としてのエルンスト・ヴェーバー
3 シュタイナーの〈Kunst〉概念における二面性
第五章 〈音楽的なもの〉と教育思想
1 シュタイナーのミューズ教育思想
2 シュタイナーによる「ミューズ教育」の実践化の方策――シュタイナーの音楽教育思想
3 シュタイナーとダルクローズの比較考察
第六章 〈彫塑的・造形的なもの〉と教育思想
1 シュタイナーの形態学
2 シュタイナーの色彩論
3 〈彫塑的・造形的なもの〉と世界の認識
第七章 〈音楽的なもの〉と〈彫塑的・造形的なもの〉の統合としての言語教育
1 言語における二側面とその統合――〈音楽的なもの〉と〈彫塑的・造形的なもの〉の統合
2 シュタイナーの言語教育モンテッソーリ教育との比較考察
3 シュタイナーの黒板絵――芸術的表現の意味内実
終章 総括と展望
1 「教育」と「芸術」のあいだ
2 残された課題と展望
参考文献一覧
あとがき
人名索引
事項索引
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