内容説明
戦後日本の刑法学に新風を吹き込んだ藤木英雄。名文「しろうとと刑法」に始まる期待に違わぬ刑法入門の連載途中、40代半ばで急逝した。藤木の想いは同門の板倉によって引き継がれ1冊に結実。その後の判例や刑法口語化を反映し、装い新たに2分冊として『刑法案内』が現代によみがえる。現代刑法学の背景がわかる最適のサブテキスト。
目次
はしがき
はしがき(旧版)
第一三章 期待可能性
一 期待可能性の理論と役割
二 期待可能性と責任能力との関係
三 期待可能性はどのような意味の責任の要素か
四 期待可能性がないときは、どのような責任が、どのような意味で阻却されるか
五 期待可能性の判断標準
六 期待可能性に関する錯誤
七 期待可能性と構成要件該当性、違法性
第一四章 責任能力
一 責任能力の意義
二 責任能力は責任の前提であるか、それとも責任の要素であるか
三 心神喪失・心神耗弱
四 具体的事例
第一五章 原因において自由な行為
一 問題の所在
二 実行行為と責任能力は同時に存在しなければならないか
三 実行行為時に、限定責任能力であった場合にも、原因において自由な行為の法理は適用できるか
四 具体的事例
五 自ら招いた精神障害と立法
第一六章 過失犯
一 プロローグ
二 過失のタイプ――業務上過失・自動車運転過失・重過失・事業主の過失
三 過失犯の要件
四 結果予見可能性――危惧感説対具体的予見可能性説
五 旧過失論(結果予見義務中心論)対新過失論(結果回避義務中心論)
六 企業組織体の過失
七 カネミ油症事件刑事判決
第一七章 信頼の原則
一 信頼の原則の意義
二 信頼の原則の妥当性
三 信頼の原則の適用要件
四 信頼の原則の体系的地位
第一八章 未遂・中止犯
一 犯罪遂行の諸段階
二 未遂
三 中止犯
第一九章 不能犯
一 不能犯の概念
二 不能犯かどうかの標準
三 事実の欠如
四 幻覚犯
第二〇章 共犯
一 さまざまな共犯の意味
二 必要的共犯
三 正犯と共犯の区別
四 共同正犯の意義
五 共同正犯の成立要件
六 共謀共同正犯
七 共犯の従属性
八 教唆犯
九 従犯(幇助犯)
一〇 身分犯と共犯
一一 共犯と中止犯
一二 予備罪と共犯
第二一章 罪数
一 総説
二 罪数を決める標準
三 一罪(本来的一罪)の事例
四 観念的競合
五 併合罪
六 最近の判例と罪数理論
第二二章 刑罰論
一 刑罰の種類
二 一億総前科
三 死刑
四 自由刑受刑者の生活
五 仮釈放
六 財産刑
七 没収・追徴
八 刑の執行猶予
しめくくりとして
事項人名索引・判例索引
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