日本のコロナ対策はなぜ迷走するのか

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日本のコロナ対策はなぜ迷走するのか

  • 著者名:上昌広/倉重篤郎
  • 価格 ¥1,320(本体¥1,200)
  • 毎日新聞出版(2021/04発売)
  • ポイント 12pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784620326597

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内容説明

現政権のコロナ対策は明らかに経済優先・人命軽視で進められ、専門家会議と感染研は官邸の政策に組み敷かれている。科学が政治から独立していないようでは、国民の生活と健康を守るための有効な提言などできるはずがない。しかしこの国では、政府の方針におもねらず、また感染症ムラへの忖度なしに、世界の先端研究に学びつつ真っ当な提言ができる科学者が極めて少ない。著者はその例外的な存在だろう。
昨年11月末に中国武漢市で新型コロナ感染者が報告されて以来、著者は一貫して、感染症業界との利害を断ち切った医学者として、感染拡大に対して具体策を掲げて警鐘を鳴らしてきた。欧州各国の最新研究、情報を吸収しながらコロナへの疫学的、病理学的解析を深めてきた。
本書は、著者が満を持して発信する、日本のコロナ対策への全面的な批判であり、知り得る限りのコロナ最新情報であり、コロナとのあり得べき向き合い方である。情報は、各国の研究者と強いネットワークを持ち、山中伸弥と並んで海外論文を最も読み込んでいると思われる著者による充実したもの。コロナの感染様式からマスク装着の効果に至るまで、エビデンスに基づいた最新の生活情報が盛り込まれることになる。
倉重篤郎が中心となって著者に聞き取りをし、それをまとめて編む。ツイッターのフォロワーは5.9万人。

目次

【目次】
第1章 「日本1人負け」の深層――現状を知り、必要なことを考える
1 コロナと共存する数年間のために
2 「日本1人負け」と不良債権処理の失敗の共通点
3 インフルとコロナ、そして無症状社の検査権

第2章 PCR不拡大の闇――感染症ムラを暴く
1 世界に逆行するPCR不拡大
2 731部隊の亡霊――専門家会議と感染研
3 戦犯は誰か?医系技官の罪と罰

第3章 なぜ私は批判するのか――医師としての原点から
1 我が医師としての原点――東大闘争とオウム事件
2 3・11学んだこと、そして医師の使命

第4章 コロナウィルスの謎を解く――最新情報と必須の対策
1 ワクチンに過剰な期待は禁物
2 コロナ時代への提言

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ブック

7
年始の朝生に出演されていた上昌広先生の意見にことごとく興味を持ち、書物を読んでみたいと思って手に取った。2020年の本なのでコロナの情報としては古いが、重要なのは日本の様々な体制の不備が日本の近代史の闇と深く繋がっている、という部分だ。総理大臣がPCR検査を増やせと言っても無視する官僚組織。どんなときも非常事態への対応よりも自らの利権や利益の確保に懸命になるその根性に、この国の病巣を感じざるを得ない。果たして日本はまともな国になれるのだろうか。利権にまみれたムラ社会を、いつかクリーンにしたいものだ。2022/01/06

Noriko S

1
増えない理由について、厚労省医系技官、感染症村、利権や既得権益が原因とのこと。政治と医療業界、その根底は第二次世界大戦までさかのぼる。コロナがなければ洗い出されなかった。深い・・・。2021/03/01

pepe

0
1年以上前に日本型モデルとして導入された濃厚接触者の洗い出しによる感染拡大の防止は焼け石に水。東アジアでみても日本の人口当たりの死亡率は高いようで、すでに中国を超えている。本書が書かれた第三波の段階から状況はほとんど好転していない。官僚の中に根強い厚労省や感染研究所の失策は、つまるところ戦前の軍部附属医学を引きずる利権構造に起因するという話は目から鱗である。2021/08/28

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