脳のしくみとユーザー体験 認知科学者が教えるデザインの成功法則

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脳のしくみとユーザー体験 認知科学者が教えるデザインの成功法則

  • ISBN:9784802512152

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内容説明

ユーザー体験は、「画面上」で起こるものではなく、人間の認知や感情を生み出す「脳内」で起こるものです。本書では、認知科学者でありデザイナーでもある著者が、製品やサービスを利用する際のユーザーの「体験」と深く関わる6つの認知プロセス、「シックス・マインド(視野・関心/記憶/感情/意思決定/言語/空間認識)」の枠組みを活用して、人の無意識や心の奥底にある感情に関する重要なインサイトを見つけ出し、デザインへ応用する方法を実践的に解説します。

ECサイトなどのWebデザイン、デジタルプロダクトやサービスの開発、UXリサーチに関わる人、必読の一冊です!

目次

PartI 「体験」の本当の正体

Chapter1:体験のシックス・マインド
視野と関心
空間認識
言語
記憶
意思決定
感情
シックス・マインド(六つの脳)
やってみよう

Chapter2 視野と関心――一瞬の出来事に潜む無数の自動プロセス
脳内イメージが作り出す体験
目で見るという無意識の活動
視覚的に「飛び出す」
見なかったもの
視覚システムが生み出す偽のクリアーさ
イメージの裏切り――存在するものではなく、ユーザーが認識しているものを知る
参考文献

Chapter3 空間認識――現在地と移動方法の把握
砂漠のアリの計算能力
現実/仮想空間内での位置特定
行ける場所と行き方
インターフェースをテストし、やりとりのメタファーを明らかにする
音声インターフェースに「場所」はあるか
参考文献

Chapter4 記憶――言語や映像のイメージへの変換
細部を省く人間の脳
サービスの固定観念
メンタルモデルを理解することの重要性
メンタルモデルのさまざまなタイプを把握する
問題の答え
参考文献

Chapter5 言語――人それぞれの「意味」
言葉と意味の対照
それぞれの「言語」
意思の疎通が欠けていたようだ
理解度と言葉遣いの関係
ユーザーの言葉に耳を傾ける

Chapter6 意思決定と問題解決――意識の登場
問題の定義
問題のフレーミング
問題解決の道のりの発見
サブ目標――道の途中に立ち塞がる障害
参考文献

Chapter7 感情――論理的な意思決定のライバル
作業記憶の容量オーバー
人間はミスター・スポックではない
関心の奪い合い
心の奥底の願望や目標、恐怖を理解する
参考文献


PartII 顧客の秘密を明らかにするリサーチ手法

Chapter8 ユーザーリサーチ――コンテクスチュアル・インタビューのやり方
コンテクスチュアル・インタビューを行う理由
エンパシーリサーチ――ユーザーの本当のニーズを理解する
コンテクスチュアル・インタビューと分析の方法
よくある疑問
データをインサイトへ変換する
エクササイズ
具体的なアドバイス
参考資料

Chapter9 視野――何を見ているか
顧客が見ているもの――アイトラッキングのメリットと盲点
急いでヒートマップを手に入れよう
顧客の想定の流れに合わせる
実例からみる視野 
具体的なアドバイス

Chapter10 言語――ユーザーの言葉遣いを知る
インタビューの記録
生データを整理する際の注意点
行間を読み、専門知識のレベルを測る
実例からみる言語
具体的なアドバイス

Chapter11 空間認識――ユーザーの移動に関する想定を知る
ユーザーの現在地に対する認識
別の場所への行き方に対する認識
想定の根っこを突き止める
実例からみる空間認識
ケーススタディ 面倒な映画鑑賞
具体的なアドバイス

Chapter12 記憶 ユーザーの想定とギャップの埋め方を掴む
脳内での意味
あらゆる想定を考慮する
実例からみる記憶
この章のまとめ
具体的なアドバイス

Chapter13 意思決定 ユーザーの残した手がかりを追う
目標とそこへ至る道のり
必要な情報を、適切なタイミングで提供する
ユーザーの意思決定の旅路をマッピングする
実例からみる問題解決
具体的なアドバイス

Chapter14 感情 ユーザーの隠れたリアルに目を向ける
ユーザーの楽しみを知る ユーザーの「リアル」と本質
ほか

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Garfield

17
★★★★★☆☆ ユーザー体験の向上を、脳の仕組みを踏まえ、コンテクスチュアル・インタビューという手法で実現する方法を説いた本。同手法では、顧客行動を観察、インタビューし、改善を図るが、表面的対応に留まるのでなく、行動時に顧客の内面や潜在意識にまで踏み込む。例えば、「顧客が画面操作に戸惑ったのは、既に別システムの記憶があり、無意識に同様の操作感を求めていたのかもしれない」というように。BIツールでユーザー画面を作ることも多い自分には収穫がとても多かった。参考文献に行動経済学の本が多く出てきたことも印象的。2024/01/28

yyhhyy

2
行動観察する際に「視野、関心/空間認識/言語/記憶/意思決定/感情」の6つ視点で反応の理由を分類してみてはどうかという提唱。主にウェブサイトデザインの話が多く、脳科学的な話は割愛されていて、すぐに読み終える。2021/07/06

Jey.P.

1
ユーザー体験に重要なシックス・マインド「視野と関心」「空間認識」「言語」「記憶」「意思決定」「感情」と、調査手法、調査結果の活用法を解説した本。調査法とデザインプロセスのダブルダイヤモンドが興味をひいた。ダブルダイヤモンドの解説本はないだろうか。2021/04/24

やまと

0
シックスマインドの考え方はわかりやすく参考になった。特に記憶、意思決定、感情については、 過去のユーザーの記憶からどういう感情になり、どういう意思決定をするか、というフレームは体験設計やリサーチの質問設計時に役に立つ考え方と思った。 過去の素晴らかった体験でどう思いましたか?どのように判断したか?などの質問はよさそうかも。事例はやや海外寄りなので理解がすこし難しかった。2025/07/20

orange21

0
横書きだからというのもあるかもしれないけど不思議と全然ページが進まなくて、多分最近ふつうに日常として面白いみたいな本を読んでいたせいでそっちに引っ張られたというか妙に楽しめなかったですね。 「腐ったトマト」になんの注釈もないのにちょっと笑った。2025/02/28

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