文春文庫<br> 白墨人形

個数:1
紙書籍版価格
¥1,100
  • 電子書籍
  • Reader

文春文庫
白墨人形

  • ISBN:9784167916992

ファイル: /

内容説明

スティーヴン・キング強力推薦!
少年時代の美しい思い出と、そこに隠された忌まわしい秘密。
最終ページに待ち受けるおそるべき真相。
世界36か国で刊行決定、叙情とたくらみに満ちた新鋭の傑作サスペンス。

あの日、僕たちが見つけた死体。はじまりは何だったのか。僕たちにもわからない。みんなで遊園地に出かけ、
悲惨な事故を目撃したときか。白墨のように真っ白なハローラン先生が町にやってきたときか。
それとも僕たちがチョークで描いた人形の絵で秘密のやりとりをはじめたときか――。

あの夏。僕には四人の友達がいた。太り気味のギャヴ、不良を兄に持つミッキー、シングルマザーの息子ホッポ、そして牧師の娘ニッキー。
不良たちに襲撃されることも、僕がニッキーへの恋に胸を焦がすこともあったが、この日々が終わるなんて考えもしなかった。
でも町では不和が広がりはじめていたのだ。僕の母の診療所への反対運動をニッキーの父が煽り、
ミッキーの兄に悲劇が降りかかり、少女の妊娠騒ぎが起こる。大人たちにも、僕たちのあいだにもヒビが入りはじめた。
そして、あの子が殺された。森で。バラバラになって。見つけたのは僕たちだった。でも、頭部は見つからないままだ。

30年が経った現在。白墨人形の絵とともに、あの事件が甦る。あの人が死んだことで、事件は解決したはずなのに。
20年ぶりに帰郷したミッキーは言った。「おれは真犯人を知ってる」。僕は友人たちとともに、あの夏の秘密を探りはじめる……。

第2作『アニーはどこにいった』も絶賛発売中!

※この電子書籍は2018年5月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

しましまこ

17
てっきりホラー寄りかと思えば、ガッツリミステリー。2021/05/09

本木英朗

16
英国の現代ミステリ・ホラー作家のひとりである、C・J・チューダーの1作目である。1986年の夏、12歳のエディと友人たちが見つけたバラバラ死体。終わったはずだった事件が、30年後のいまよみがえる。チョークで描かれた棒人間とともに。少年小説の切なさと、サイコ・スリラーの恐怖を繊細かつ大胆に往還する作品!という話である。今回も俺はまったく分からなかったよ。真犯人が誰かってところも含めてねえ。さすが作者である。またいつか読もうと思う。2021/09/05

Satoshi

13
スティーブン・キング推薦作。舞台はイギリスの田舎町。ホラーというよりサイコサスペンスでああり、かなりの面白さ。犯人の動機は明確なのにとある理由で容疑者から外れており、そこあたりはホラーである。主人公がアルツハイマーに罹患するラストは物悲しいし、ラストの描写もアルツハイマーによる妄想なのか疑ってしまう。ミステリーとしては禁じ手であり、少し興ざめかな。広げた風呂敷の畳み方が強引なところもスティーブン・キングオマージュかな。2022/11/15

まさ☆( ^ω^ )♬

8
なるほど、S.キングの影響を受けている作者の作品だけあって、キング作品に対するオマージュを感じる。英国版「IT」「スタンド・バイ・ミー」といったところか。しかし、本作はホラーではなく結構王道のミステリだと思った。内容はというと、中盤辺りまでのテンポが遅く感じて、期待してたほどの面白さは感じなかった。謎が解き明かされる頃辺りからようやくノれた感じ。ラストは中々の衝撃。次作も翻訳されているので読んでみようかな、とは思えた。2023/12/23

はいね

8
チョークマンが次々と…!と思ったら全然違いました。すごくノスタルジックなやりきれないようなお話。子供時代と現在が切り替わり先が気になりました!結局…エドもお父さんと同じ道を辿るのでしょうか…。2021/05/17

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/17747190
  • ご注意事項