内容説明
七つの黒い石が祟る…。
明治期に栄えた淫祠邪教・蓮門教の復活を目論む霊。
映画『犬鳴村』『残穢』にも絡む北九州の壮大な怪!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
坂城 弥生
41
宗教とかが絡んでいて、歴史とかも混ざっていて興味深かった。2021/08/24
Porco
18
「バケモンにはバケモンをぶつけんだよ」よりは「運命に逆らえってな」という台詞の方が似合う。竹書房の怪談文庫レーベルでは珍しい実話怪談集ではない作品。近いところだと『怪談新耳袋 殴り込み!』あたりの怪談ルポ。キャラ立ちした登場人物が天狗礫の怪談をきっかけに、邪教の復活に立ち向かうことになる様は異色作ながら凄く面白く、『残穢』の奥山怪談も関連することもあり、最近の白石晃士監督が同地の怪談をテーマに作品を撮るとこうなるんだろうな感を感じる。色んな意味でB級『残穢』かもしくはぶっとんだタイプのスピンオフのノリ。2025/07/29
NAO
14
こういうの初めて読みました。残穢と犬鳴村の共通点探しかなと思いましたがちょっと違いました。怖いというより不思議な感じなエッセイかな。犬鳴は注意します。2021/09/03
高宮朱雀
11
前回よりも深掘りしてあるのだが、一つの話題がいくつもの内容に派生しては奇縁を呼び、読みながら混乱して行った。 見えざる者達の意思が分からない。自分達を知って、何かして貰いたいことがあるのか?それとも部外者が興味本位で金輪際、関わってくれるなと言いたいのか…。 2021/06/10
佐倉
9
すっっごく楽しそうなオカルト好きおじさん+お姉さんの会話が魅力的な一冊。MMR的な外連味がある。『残穢』や『犬鳴村』といった創作と北九州で実際に語られているという怪談や菊姫伝説、また蓮門教のような新宗教を絡めた小説というかエッセイというか。怪談の解釈と検証がメイン。『残穢』については土地勘がまったくゼロなので遠い地でそういう怪談が語られてた…と言われれば納得するしか無いのだが、現地に関わりがある人間からすると突っ込み所や他の炭鉱怪談とのシンクロとまで色々読み取れるらしい。続き物らしいので前巻も読みたい。2023/11/10