筑摩選書<br> 『往生要集』入門 ――人間の悲惨と絶望を超える道

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筑摩選書
『往生要集』入門 ――人間の悲惨と絶望を超える道

  • 著者名:阿満利麿【著】
  • 価格 ¥1,540(本体¥1,400)
  • 筑摩書房(2021/04発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
  • ポイント 420pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784480017123

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内容説明

「地獄」と「極楽」を描き出した『往生要集』は、現代の宇宙論の常識をはるかに超えた無限の時空間において、人間の悲惨と絶望を超える道を見いだした。著者源信は、人間の心底を流れる真実を求める強い願いを明らかにしようとしたのだ。法然と親鸞が揺るぎなきものとした浄土仏教の源流となる世界観を、やわらかに案内する。不条理や問題に直面し、それを解決、納得しようともがきながら生きている私たちにとって示唆に富む決定版入門書である。

目次

はじめに
序章 現代と『往生要集』
1 小説『悲の器』
2 「頑魯」──源信の自己認識
第一章 「六道輪廻」とはなにか(「大文第一」)
1 時間軸・空間軸の拡大と深化
2 「大きな物語」への踏切板
3 「自業自得」
4 地獄へ堕ちる原因
5 「餓鬼道」、「畜生道」、「阿修羅道」、「人道」、「天道」の諸相
6 「穢土」を厭い離れよ
第二章 「極楽」を願え(「大文第二」)
1 「極楽」とは
2 理想的な仏道修行の場
第三章 「浄土」に生まれる方法(「大文第四」)
1 「礼拝」と「讃歎」
2 「菩提心」をおこす
3 「観察」──仏の容貌をイメージする
4 「廻向」
第四章 念仏の助けとなる方法(「大文第五」)
1 「観念」の助け
2 怠け心への対処
3 「止悪修善」について
4 「懺悔衆罪」、「退治魔事」
第五章 「別時念仏」(「大文第六」)
1 「尋常の別行」について
2 「臨終の行儀」
第六章 念仏の利益(「大文第七」)
1 観想の功徳
2 心が仏を造る
3 念仏の衆生を摂取して捨てず
第七章 なぜ「念仏」なのか(「大文第八」)
1 易行の仏道
2 源信の保留
第八章 往生のための諸行(「大文第九」)
1 諸々の経典
2 諸行を総括する
第九章 「問答料簡」(「大文第十」)
1 阿弥陀仏とその国土
2 平常の念仏
3 臨終の念仏
4 「粗雑な心」のおこす願い
5 最勝にして容易
6 なぜ信心が生じる人と生じない人があるのか
7 往生の助けになるもの
第十章 法然と親鸞に生きる『往生要集』
1 法然の場合
2 親鸞の場合
あとがき
主な参考文献