内容説明
料理を店まで取りに行き、注文者の元まで配達すれば仕事は終了。
ただそれだけ。
スマートフォンと配達するための自転車やバイク、あとはバッグさえ購入すれば、すぐにでも始められる。
それがウーバーイーツの仕事だ。
いつ働こうが個人の自由。
しかし、世の中はそんなに甘くない。
ネットやSNSでは「ド底辺」とののしられることもしばしばだ。
苦情、恫喝、ときどきチップ。
これは、「誰でもなれる」という落とし穴に落ちた四十路ライターがつむぐ、悲哀と憂鬱の実録ドキュメント。
蔑んでもいい、罵ってもいい。
でも、ここで描かれているのは未来のあなたかもしれない。
【著者プロフィール】
渡辺雅史 (わたなべ まさし)
1975年生まれ。
ラジオのハガキ職人を経て、ライターに。
出版不況の折り、減り続ける仕事と、「メタボ」「糖尿病」「高血圧」「脂肪肝」の四重苦から少しでも免れるためウーバーイーツの配達員に。
本書のベストセラーによる印税生活を夢見ている。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mike
67
ウーバーを利用した事が無い私は、かなり間違った認識をしていた。CMの影響もあってか出前と同じように注文したらすぐ届くとばかり思っていた。違うんだ。店が注文を受けてから配達員を探し配達員は品物を受け取って注文者宅を探して行く。だからコストも時間もかかるという。ウーバーでは食べ物以外の注文もあるなんてのも知らなかった。何の仕事でも当事者の話を聞かないと、喜びも苦労も分からない。今はセキュリティ重視でマンションなんか簡単には中に入れないし迷路みたいな建物もあるから本当に大変だろうな。2023/10/06
つちのこ
34
柳の下のドジョウを狙ったか、出版社が違うとこうなるのか。悲喜こもごもとした仕事ぶりを哀切を交えた人生模様として感動的に描く、三五シンシャのシリーズを読み慣れているので、装丁や編集、イラスト、どれもノリが軽くて薄っぺらい。ウーバーイーツのシステムや配達での出来事などはフリーライターだけあって文章は読みやすく面白いが、片手間、副業、メタボ対策といった仕事を始めた動機も軽いだけに、生活への切迫感はない。執筆のネタが目的なのだから仕方がないか。ウーバーイーツは大都市圏だからそこ成り立つ商売。改めて確認した。2023/01/27
煮豆
34
ウーバーイーツの配達員さんってよく見かけるけれど実態は分かっていないなぁと思い読んでみた。まず、あのウーバーイーツのリュックはAmazonで買う!というのを知り、読みながらAmazonで売ってるのを確認した(笑)注文者からしたら寄り道しているように見える問題、マンションの構造が特殊すぎる問題、なぜウーバーイーツリュックのロゴを隠しているかなどの疑問が晴れた。電動自転車はレンタルしているみたいだけどダイチャリって高いよね。わたしも登録してリュックを買えば即配達員になれるとはすごい時代だ!サブスク気になる!!2021/06/29
香菜子(かなこ・Kanako)
26
アラフォーウーバーイーツ配達員ヘロヘロ日記。渡辺 雅史先生の著書。料理嫌い料理下手の人にとってウーバーイーツは頼もしい味方。料理嫌い料理下手の人にとってウーバーイーツは欠かせない存在。ウーバーイーツに助けられている料理嫌い料理下手の人は少なくないはず。でもそれはすべてウーバーイーツ配達員の方たちがヘロヘロになりなあら配達してくれてこそのお話。ウーバーイーツ配達員の方たちへの感謝の気持ちを持つ義務がある。2022/10/29
milk tea
25
なかなか大変なお仕事の悲喜交々が本業のライターさんによって書かれている。読みやすいし面白い。 まだ利用したことはないけれど、いろんな仕組みがわかりました。 登録が終わればすぐ配達を始められるということだけど、本書のライターさんのようにこんなところに気をつけて配達しているとか、BADの数を減らすには、数こなすにはなど経験をパートナーセンター等で講習してくれると安心かも。 マックの前にはいつも何台もの自転車やバイクの配達屋さんがいるのも納得。 2024/03/04