内容説明
アベノミクスで女性活躍が重要政策として掲げられたにもかかわらず、日本のジェンダーギャップ指数は先進国で最下位のまま、他の先進国にますます遅れを取っている。
なぜこの国にはダイバーシティが根付かないのか、どうすればこの硬直した社会を変えることができるのか?
MeToo、ポテサラ論争、ゲス不倫、五輪組織委、男性育休、逃げ恥、♯わきまえない女、女性入試差別など、近年話題をよんだキーワードをもとに、日本における多様性の問題を、女性活躍、結婚、子育て、男性問題とさまざまな視点から掘り下げる。
日本経済新聞女性面連載コラムに大幅な加筆を加え書籍化。
目次
はじめに 日本社会にある異物
第1章 「女性活躍」と「ダイバーシティ」の齟齬
第2章 なぜ日本のダイバーシティは進まないのか
第3章 かわったようでかわっていない
第4章 日本の母に課される荷はなぜ重い?
第5章 わたしたちのガラパゴスな結婚
第6章 まだ居場所のない男
エピローグ 日本でダイバーシティを実現するために
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヒデミン@もも
56
わかりやすいはず、日本経済新聞に連載されていたコラム。あとがきに少し触れてあるが、コロナ禍が収束し、こんなこと言ってた時もあったなという時代が早くくることを願うばかり。2021/08/14
踊る猫
32
旺盛なサービス精神に、イヤミではなく好ましさを覚える。もちろん一貫した態度から著者は骨太でぼくのような無粋なオトコには耳に痛い意見を記しているのだけど、その切り口や仕込むネタをコラムごとにあれこれ器用に変えて、こちらを引き込む工夫を凝らしていると感じるのだ。フェミニストの語る正義はオトコたるぼくには「いや、正論だけど……」と本能的・生理的な拒否感を感じさせることもしばしばだが、この著者はたしかに「他者」(もちろんオトコだけとは限らない)に届く言葉を模索する真摯な姿勢を貫いている。ゆえにけっして侮れない1冊2025/07/23
katoyann
26
日本経済新聞連載コラムを編集して書籍化した本。安倍政権の下で女性活躍推進法が施行され、2020年までに指導的地位に就く女性の割合を30%にするという目標が立てられたが、管理職に占める女性の割合は14〜15%、国会議員に占める女性の割合も極めて低いままである。「社会的な公正の見地から、多様な文化・社会的背景を持つ人々が、互いに尊重されることを目指す理念」であるダイバーシティから程遠い社会である。なお、結婚・出産を経験して正社員の地位のまま就労を継続する女性は2割強(225頁)。暗澹たる気持ちになる。2022/05/12
ま
22
自分も十分にフェミニズムを理解したとは到底言えないが、フェミニズムに対する社会一般の一定のイメージが確立されてしまっている感はある。もはや偏見といっても良さそう。女性がそういう思想を語るときに身構えてしまうあの感覚は確かにある。男性対女性という二項対立図式をいかに取り払うか。著者がパワプロでセンター返しの感覚で打った球がどうしても流し打ちになることで妊娠発覚したくだり面白かった。2021/10/24
阿部義彦
19
ダイバーシティとは多様化と言うような意味で、多分充分根付かない言葉でしょうね。コンプライアンスとかワークライフバランスとかと同じ道を辿りそうです。この本では主に男女の格差(ジェンダーギャップ)の違いが未だに根強い日本の不幸についての考察が主だった主題です。安倍政権時代女性活躍をぶち上げた自民党自体が女性議員率が最低だったという笑えない有様。G7では自殺率が最高で、ジェンダーギャップの順位が最低とはため息しか出ません。年寄りだからこそ思慮深い人が皆無で無駄に年取った子供がこの国を回してるって末期的。2022/11/15
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