角川文庫<br> 雪割草

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角川文庫
雪割草

  • 著者名:横溝正史【著者】
  • 価格 ¥1,276(本体¥1,160)
  • KADOKAWA(2021/04発売)
  • ポイント 11pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784041093009

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内容説明

出生の秘密のせいで嫁ぐ日の直前に破談になった有爲子は、長野県諏訪から単身上京する。戦時下に探偵小説を書くことを禁じられた横溝正史が新聞連載を続けた作品がよみがえる。著者唯一の大河家族小説!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

104
「ビブリオ古書堂」に出ていてかなり話題になったので文庫本で出してくれたのでしょう。横溝の作品としては探偵ものではないのですが金田一の原形のような人物が出てきます。物語としては戦前の話で結婚直前であった女性の父親が不倫の相手ということで破談になってそこから本当の父親探しが始まります。新聞連載ということでこのような作品も書かれていたとは驚きでした。2022/09/01

レモン

50
ビブリアで知って気になっていた本書。推理小説ではないが、先が気になって一気に読めた。序盤から婚約破棄された有為子の波瀾万丈の物語。次から次へと苦難の連続で有為子が不憫になるが、最後は気持ち良い大団円で終わってホッとする。戦時中に新聞連載されていたらしく、世相等を反映して展開を変更されているのに違和感もなく、さすがプロと唸らせられる。梨江夫人の変貌ぶりが物凄く、本当に同一人物かと疑うほど。横溝正史ストップしていたが、やはり面白いので金田一や由利麟太郎シリーズ追いかけねば。2023/01/09

坂城 弥生

47
血みどろの殺人も、犯人探しもない、ただ懸命に生きている人達の姿がありました。2021/10/01

のびすけ

30
戦時下の地方新聞で連載され、約80年もの間埋もれたままになっていた幻の長編作品の文庫化。「横溝正史の幻の作品」という響きに胸が踊る!物語は、本当の父親を探す有爲子が遭遇する苦難の数々と、そんな有爲子の周りの人達との人間模様が描かれる。いわゆる「通俗小説」。ミステリーではない横溝作品にやや懐疑的だったが、なかなかどうして、とても面白かった!飽きさせない展開と読みやすい文章が、本編570頁というボリュームを感じさせなかった。本作品に金田一耕助の原型となる容姿を持つ主要人物が登場していることも非常に興味深い。2021/04/28

5〇5

20
あらぁ、これは一言でいうと「読む朝ドラ」ね。もとが新聞連載だったから、その1回分が3ページ程になるの。この中に波乱のエピソードが詰まってるのよ。だから中だるみがなく、次の3ページが気になっちゃう。ヒロインが「有為子」だから、放映中の「おかえりモネ」に例えると、「おかえりウイ」ってとこかしら。厳しい冬のような状況に負けず、花を咲かせる姿が重なるわねえ。2021/07/23

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