しゃにむに写真家

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しゃにむに写真家

  • 著者名:吉田亮人【著】
  • 価格 ¥1,760(本体¥1,600)
  • 亜紀書房(2021/04発売)
  • ポイント 16pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784750516868

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内容説明

いしいしんじさん推薦!
「ろうそくの灯を手のひらに包むような読書。ことばにも、写真と同じように、吉田さんのなかの「人間の光」が、さやかに溢れだしている。」



「今の仕事をこのまま続けるつもりなの?」――妻の一言が僕の人生を変えた。

バングラデシュのレンガ工場や皮なめし工場の労働者、ふたり暮らしの老女と青年――〈働く人〉や〈生と死〉をテーマに撮影し、国内外で注目されている吉田亮人。

しかし、もともと写真家を志していたわけではない。

妻の一言から教員という仕事を捨て、無謀にもこの道を選んだ。
専門的に学んだことのない男が、右も左もわかないまま踏み出し、挫折し、傷つき、そして国際的に評価を受けるようになるまでの10年を振り返る。


――「働くとは何か」「生きるとは何か」について考えた渾身の一冊。



【目次】
プロローグ

1.写真家になる
■ 始まり
■ 選択
■ 願い
■ 約束
■ 別れ
■ 船出
■ 振り出し
■ インド行き
■ 更紗
■ 情けない人
■ 銭がなけりゃ
■ 鳥葬
■ 厳しい人
■ 持ち込み
■ 初個展
■ 弟
■ 働くとは何か
■ レンガ工場
■ はじめての賞
■ 何も知らない
■ 修業
■ 再び

2.大切な出会い
■ ただならぬ出会い――矢萩多聞さんのこと
■ Brick Yard
■ パリフォト
■ 皮なめし工場
■ Tannery
■ 行商人
■ 退蔵院方丈襖絵プロジェクト――村林由貴さんのこと
■ まだ見ぬ世界を求めて――近藤雄生さんのこと
■ シプさんの言葉
■ 代を継ぐ仕事――松林豊斎さんのこと
■ 続けていく覚悟――堀部篤史さんのこと
■ 写真を現場に返す

3.写真をおくる
■ 老女と青年
■ 悲しみ
■ 向き合う
■ 森
■ 京都グラフィー
■ 葬送
■ 誕生
■ 写真家になる

エピローグ
あとがき

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

さすらいのアリクイ

8
マグマ本(マグマ本とは?という説明はあとで)。学校の教員だったこの本の著者、吉田さんが奥さんからウチに公務員は2人はいらない、あなたは学校の先生を辞めて下さいと言われ(!)、写真家の道を…という本の最初の方の記述が恐ろしい。理不尽過ぎて。読み進めると奥さんから出た公務員は2人いらない…という発言の明確な理由が書いてあったり(正直理解はできない)吉田さんは色々苦労しながら写真家として活躍されるようになるので良かったとは思うけれども、スタートが恐ろし過ぎるよなと。この最初の記述込みで本を出した出版社も凄い。2021/06/09

チェアー

8
筆者の妻に圧倒される。筆者を写真家にしたのは妻以外のだれでもない。彼に写真家になる素質があると見抜き、支え、慢心を諌める。彼女しか言えないことを言う。すごい人だと思う。 そして、写真集の表紙をぎりぎりのところでデザイン変更するところもすごかった。こういう感じ方ができて、主張できる人でないと、写真はやってはいけないのかもしれない。 一人の写真家の成長期。いい本だった。2021/04/11

Bridge

7
写真家としての10年を綴った本。そこには社会人になってから他の職業に就くことの難しさも書かれている。だが、ご本人がそれこそ「しゃにむに」頑張ったこと、励まし、見守る家族があったこと、いい出会いがたくさんあったこと、いろいろあって現在の吉田さんがあるんだと納得。 第2章では写真家になってから得た大切な出会いについて。 第3章では身近な人達を写した作品が写真集になるまで。 写真に興味のある人だけでなく、人と人のつながりについて考えることのある人にも響くものがあるはず。2021/05/18

ひばり

4
写真家 吉田亮人さんが教師を辞めてから写真家へなる自伝的物語。夫妻共々、教師という仕事を担っていたのにも関わらず、奥様の一言で教師を辞め写真家を志すことに。どういう道を歩めば良いのかわからず右往左往する心の様が、痛切に伝わってくる。失敗しながらも、しゃにむに邁進する姿に感動を覚えるが、まだこれからという立場も垣間見え、今後の活躍に期待しながら本を閉じた。2023/08/13

UNI/るるるるん

4
荒波を進む姿を父親として子に見せるべき、という筆者の配偶者の主張や、彼女に導かれるように教師を辞めカメラマンになるその道程も最後まで理解できなかった。夫婦関係の奥底が知りたくて読んでいたようなものだった。もちろん詳らかにすることが正しい訳ではなく、ただ関係性が霧の中だったことが印象深かった。まるでサンガネールの人が言う“仕事は神から与えられたもの”のような。配偶者は筆者にとって神なのか?仕事の話はぐいぐい引き込まれる。パワフルだった。2021/08/09

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