内容説明
父親の罪が俺を怪物にした―
「人殺しの息子なんだ」父親の罪への畏怖と嘲りが高柳政文を蝕んだ。故郷を離れ、東京でキャバクラの経営者としてのし上がった高柳は、素朴で可憐なパン屋の娘充希と心通わすように。
だが、結婚を約束し、幸せの絶頂にあるふたりを覆面の男達が襲撃!
誰が、何のために? 息つく暇なく降りかかる危機。黒幕を探るうち、辿り着いた暗い真実。逃避行の結末とは―。
官能の名手・草凪優が描く、ロマン・ノワールの傑作!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Thinline
2
途中から凄まじいサイコキラー作品に変貌。充希の変貌ぶり(本性)に驚愕。快楽殺人者は自然の失敗作かはよくわからないな。2023/05/12
無添
1
父親の罪が俺を怪物にした。夜の街でのし上がった男に、次々と降りかかる火の粉。2020/11/24
砂浜やっほ
0
官能小説の旗手だけあって、この作品のようなサスペンスも重厚である。 結構グロテスクなシーンが多い。 終盤に官能描写みたいなのがあったけれど、巻末にあるとおり、 「悪の血」に継ぐ犯罪小説という括りで問題ないだろう。 主人公とヒロインは善人なわけではないけれど、 バイオレンスな作品が好きな人にはうってつけだ。2020/10/18
たくぞう
0
話が妙にねじれていく快感。エロを書ける人は書かないともったいないからね。2022/06/17