内容説明
堂場瞬一の最高傑作だ――角川春樹
20周年を飾る、記念碑的作品、誕生。
自ら命を絶った警察署長。圧力をかけられ辞めた、元警察官僚の女性覆面作家。そして現れた、巨大なる黒幕。新鋭とベテラン、ふたりの新聞記者の矜持は最悪の殺人事件の真相を暴けるのか。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
261
上・下巻、600頁弱、完読しました。巨悪をオールド・メディアが暴く展開、現実的にこういう隠蔽工作は行われている可能性は十分あると思いますが、最終的には玉虫色のエンディグでした。文春砲だったら、もっと早い段階で一発だったかも知れません。 隠蔽出来なかった池袋暴走事故の上級国民は、氷山の一角ではないでしょうか? https://www.bookbang.jp/review/article/6760802021/06/22
旅するランナー
255
新聞頑張れ! 長いものに巻かれるな!って、新聞記者の先輩からの、愛ある叱咤激励を感じます。新聞記者たちが奔走し、女児連続殺人に関わる30年に渡る権力側による隠蔽・陰謀を明らかにする。そんな結論が霞んでしまうほど、堂場さんの熱い筆致に圧倒されます。2021/09/25
いつでも母さん
202
忖度?駆け引き?圧力?競争?幼い少女の命を守れぬ者が天下国家を語るな!新聞だから出来ること。警察は潰れてはいけない。青臭くても良い。多くの人の願いは同じではないだろうか。下巻とても良かった。権力を手にすると人は間違うのか?そんな奴ばかりでは無いよね。真っ当に働く者がバカをみる社会であってはいけない。もう駄目かと思った先に道は開けたのが何よりホッとした。同じ事件が繰り返されませんようにと願う。堂場さんが託す男達の熱い思いに当てられた感じ。松島と古山の活躍(本郷響との絡み含)をまたどこかで読めると良いなぁ。2021/05/11
とろとろ
107
自ら命を絶った警察署長に、圧力をかけられ辞めた元警察官僚の女性覆面作家。そしてついに現れた黒幕とな。下巻の冒頭で、すぐに黒幕が表れて事件の犯人の名前が出てきたのたが、今度は記事を載せるか載せないかの攻防が延々と続き、最後に事件の真相を新聞で暴くという方向に進んでいくのだろうと思ったら、そのようになった。記事の掲載後の関係者の処分や動向は人づてに聞いたように書いて終わりにするのはよくある手法。著者は社会部の記者出身と経歴にあったので、事件がどうのこうのより、要するに新聞記者の矜持を描きたかったのだろうかね。2021/10/24
ゆみねこ
107
堂場さんの20周年記念作、読みごたえ満点面白かったです。事件を隠蔽し圧力をかける巨大な黒幕に立ち向かう松島と古山。罪を犯した息子を庇う愚かな父親には、犠牲になった女児たちの家族の悲しみは伝わらない。間違いなく堂場さんの代表作となる傑作でした。お薦め本。2021/09/10
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