内容説明
隅田川沿いの高層マンションでルポライターが殺された。
容疑者は防犯カメラに映っていた身元不明の若い女。
警備員の武井は、死体発見者の作家・高森夏子に雇われ、事件の渦中に飛び込む羽目に。
深い魅力をたたえたアーバン・リサーチシリーズ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
じゅむろりん
20
私立探偵社「アーバンリサーチ」シリーズの第3作目。片眼が灰青色の武井はマンションの仕事と住処をなくし,殺人事件の真相を追う作家高森夏子の助手をすることに。カルト教団の集団自殺。施設や家族の前から忽然と消えた子どもたち。ヤクザの介入。子どもたちは何のためにどこで暮らしているのか・・・。ハードボイルドテイストがプンプンしますが,子どもたちの会話のリズムはまるで「応化クロニクル」を彷彿とさせ,小気味よいリズム感が懐かしくなりました。夏子のキャラは,ちょっとウザいな。2018/11/07
しーふぉ
19
アーバンリサーチシリーズの第三弾。強姦の加害者とされる男性とのインタビューから始まり、物語は新興宗教の消えた資金と子供たちへと。可もなく不可もない。2016/11/19
Katsuto Yoshinaga
5
初読みのアーバンリサーチシリーズ。オウム事件と問題が喧しい頃の作品で、カルト教団関連の作品は色々と読んでいる。打海氏が描くと、こういうアプローチになるのか。序盤はレイプ関連かと思っていたら、カルト教団の話である。これはいつもの打海氏の外し方だ。かっこいい文章は変わらずで、リーダビリティも素晴らしい。本書は古書を購入したのだが、もう少し評価されても良いのではないか。他の作品の復刊を望む。2017/03/26
けじ
2
再読。明るい要素は何一つないのにも関わらず、残るものは優しい。この作品での「子供たちの自立・叛乱」というモチーフが、後の応化クロニクルシリーズにつながっているのが興味深い。2013/06/08
ken-chang
1
既読2019/06/20