創元推理文庫<br> 見守るもの

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創元推理文庫
見守るもの

  • 著者名:佐藤さくら【著】
  • 価格 ¥1,100(本体¥1,000)
  • 東京創元社(2021/04発売)
  • ポイント 10pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784488537081

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内容説明

兄冬二と喧嘩別れした朱鷺は、体調を崩し気を失って倒れているところを時藤蓮香という女性に助けられた。目を覚ました朱鷺は、蓮香が何かに呪われていることに気づく。時藤家には一族を守る石が伝わっており、石に選ばれた蓮香は、常に得体の知れないものからの視線を感じるせいで、人付き合いもできず、引きこもって暮らしていたのだ。呪物ならば千蔵家の蔵に収めなければ。朱鷺は蓮香に石の所在を尋ねる。一方、朱鷺の元を去った冬二は、獣医に保護されていた――。呪物を求めて旅をする朱鷺と、獣の姿をした兄冬二の運命を描く、三部作完結。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

りー

22
最終巻。朱鷺と兄さん(←大犬モフモフ)の兄弟喧嘩~仲直りまで。一族の呪いが解けたわけでもなく、遺物が全て集まったわけでもないけれど、朱鷺が「そうか。元々は好きで始めたことだった。」と初心を思い出し、前向きな気持ちになったところで終了。2人の物語をもっと読みたかったけれど、作者さんがあとがきで書いている通り、周辺の人物(人外含む)たちの今後も気になります。外伝を出してもらえますように!全体的にダークなトーンのお話を書かれる作家さんですが、読み終えるとあたたかい気持ちになれるのが不思議。今後も追いかけます。2021/07/31

ハッピーハートの樹

7
見守る形にも色々とあります。全てを肯定して、欲しいところで望むままにサポートして貰えるなんてありえない。/自分の記憶なんて曖昧で信じられないものだし、忘れてしまうことのほうが多いし。一緒にいて覚えていてくれる存在は大切ですよね。兄さん、今回は何もしてないけれど、朱鷺が朱鷺でいられるのは彼がいるからこそ。/忘れてしまっているだけで、思い出すことができたら、時だって取り戻せる。昔の自分の感想・レビューを読み返すのも楽しいです。感じたことをできるだけ自分の言葉で残すことを心掛けよう。いつか自分を取り戻すために。2022/08/25

みどり

6
これでシリーズは終わり。 中途半端な気はするけれど、大ヒットにはなりそうもないストーリーだから、だらだら続くよりはいいのかも。 今回も自分を呪物で縛ってしまうお話ではあるけれど、逆に「だからどうした!?」とはねつけられるしたたかさも、本来人間にはあるんだと気づかされる話。 決して楽な道のりではないのだろうけれど。 兄弟が不老不死なら、いずれ違う話にも関わってくるのかもしれないし。2022/04/05

ウォーカージョン

5
面白かった。この巻は特に哲学的だった。人間はだれしも「呪い」にかかっているようなものだな。本当の自分とは何か。生きていくために強制されたキャラクターは、自分とはまったく違うものなのか。2021/10/24

みゃお

4
シリーズ最終話。 呪われてしまった人は、ヒトたりえるのか。 目的以外のことを 考えずにいた。 考えられなかった。 改めて問われたとき 二人の関係に新たな気づきが。 終わりの見えない旅ではるが、互いがいれば個として保ててゆけるのかな。 タイトルは、呪物だけでなく わずかな協力者たちのことも 云ってるのかな。とも 思えた。2021/06/06

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