内容説明
裁く者と裁かれる者の錯綜した心理、市民生活と犯罪、不条理ともいうべき人間の生と死を、囚人の処刑執行日を目前に控えた看守たちの日常生活の中で捉え、硬質な筆致で描いた、芥川賞受賞作品「夏の流れ」、都会での生活に敗れ、帰郷してきた青年の、人間と性を追求した「正午なり」など、全4篇を収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
モリータ
9
「雪間」はこないだアンソロジーで読んだので飛ばす。20歳前後で新潮文庫で読んだはずなのだが、「夏の流れ」はともかく「正午なり」は全然覚えていなかった。ヒトを含む生き物を殺したり死なせたりすることがどういう意味を持つかで4つの作品を切り分けてみるのも面白いかもしれない。2017/06/28
OMO
1
面白さ:○ 興味:○ 読みやすさ:○ 新鮮さ:○ 文学的云々:△2025/02/16
本のサナギ
1
芥川賞受賞作の「夏の流れ」では死刑囚たちの看守という珍しい職業から、人間模様が描き出されている。看守には家族があり、未来がある。でも囚人たちには執行日までしかない。生と死の間に揺れ動く人間たちの心理と細やかな夏の風景描写が印象的だった。他の短編・中編も読みごたえのある風景描写と漂う悲しげな人間関係が感じられた。2022/03/22
雲國斎
0
芥川賞を穫ってるのと,「正午なり」は確か映画化されたということで読んだ…と思う。1978/12/08
いっち
0
どこにでもある風景やありふれた日常の体験なのだが、それがやけにみずみずしく綺麗な描写である。小説でしか表現できないとはこういう作品のことかもしれない。解説ではヘミングウェイに例えられていたので、外国文学は苦手だが読んでみよう。「結婚した奴ってのは去勢された牛と同じだ」ドキリとする台詞も飛び交う。2015/03/14
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