内容説明
ファッション系インスタグラマーであり、古着屋でバイトをしている湊は、ある日、人気上昇中のバンド『ノベルコード』のボーカル・蓮に誘われ、メンバーになる。
湊たちは時代の流れに乗り、大躍進を遂げ、大きく変化していく。それはまるで夢の世界にいるみたいに実感がなくて――。これから僕は、どこへ行くのだろう? 人や世界が変わっても、僕らの想いは届く。
人気ロックバンド・WEAVERのドラマーであり小説家の河邉徹がおくる、今を生きる人への応援歌。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
フキノトウ
20
バンドでトントンと行っていた湊の不安が伝播するようで、今の自分には合わなかったみたい。2021/05/07
洋
11
メンバーの熱量とかタイミングとか、バンドを続けることの難しさ。音楽で食べてくって大変。2024/11/09
青蓮
9
WEAVERのドラマーである河邉徹の四作目。「ノベルコード」のボーカル・蓮に誘われ、ひょんなことからバンドメンバーとなり、バンドマンとして上手くデビュー出来そうだった湊だが、その運命はコロナによって暗転する。自分はどう生きていきたいのか、なんの為に生きるのか、必要とされたいのかを「裏」の世界で見つめ直し、「表」の世界に舞い戻ってくる青春再生モノ。「表」の世界と「裏」の世界の書き方がフォントごと変えてあり、構成の仕方も絶妙です。コロナ時代へのエールとも言える作品の一つ。2021/06/05
灰音
3
音楽を少しだけかじってたので、とても楽しめて読めました。 個人的に共通点がちらほらあったので、とても励まされました。 逃げたんじゃなくて選んだって言う所はとても刺さりました2021/06/28
なりぶぅ
3
デビュー前から期待される新人バンド『ノベルコード』。持っている彼らはデビュー曲がドラマのタイアップに決まり、4大都市ツアーから秋には武道館と前途洋々の船出をするはずだった…が、コロナが彼らの運命を狂わせる。それぞれが何かをしようともがき苦しむ中、湊も表の世界から裏の世界へ行き、そこで以前知り合った美里との生活で再びバンドへの想いを確認する。果たして東京に戻った湊は、他のメンバーとどのような選択をするのか。コロナに翻弄され混乱と混沌の渦中に、何を考え何を見出すのかと私達にも問われているような気がした。2021/06/16