私が欲しかったもの

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私が欲しかったもの

  • 著者名:原裕美子【著】
  • 価格 ¥1,430(本体¥1,300)
  • 双葉社(2021/03発売)
  • ポイント 13pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784575316087

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内容説明

盗んでも盗んでも、手に入らなかったもの。それは、ただ横に座って私の話を聞いてくれる相手。私を受け入れてくれる、自分の居場所だった――。元北京五輪マラソン代表候補としてその名を知られた原裕美子。引退し、一度は表舞台から消えた彼女の名前が、17年、18年と二度にわたり再び取り上げられた。それは「万引きで逮捕」というニュースとしてだった。原は依存症である「窃盗症(クレプトマニア)」を患っていた。窃盗症に陥った裏にあった過酷な競技人生、怪我、婚約不履行、1000万円超の詐欺被害……。これまでの過去と今とともに、40歳を前にひとりの女性として揺れ動く心の内を率直につづっている。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

gtn

29
摂食障害と窃盗症。努力家で責任感が強いのに、自己主張できない性格が生み出した病と知る。それに加え、彼女の場合、人との縁と運が悪すぎる。しかし、小出監督や同病に悩む仲間、偏見を持たぬ男性等、善き人に巡り合えたからこそ、何十年被っていた仮面を捨て、本当の自分を曝け出すことができた。彼女がやっと辿り着いたその覚悟に共感する。2022/02/12

ごへいもち

26
感動。マラソントップランナーと万引きというショックな組合せになってしまった過酷な過去が辛いなぁ。是非是非これからも美味しく食事して欲しい2021/09/05

グラスホッパー

21
思い通りに生きられない自分と、どう折り合うか、考えながら読んだ。摂食障害と窃盗症が病気であり、治療が可能であることを、世の人々に広がるといい。食べることは、命を維持するために一番必要、そして、よろこびなので、ほどほどに好きなものを食べて、こころ穏やかに過ごすことを心がけたい。 2022/06/05

今庄和恵@マチカドホケン室コネクトロン

18
読んでてほんと辛かった。高知東生の既視感も。かねてよりいろんな症状に病名が付くかどうかの境目がよくわからなかったのだけど、治療が必要かどうか、治療によって更生の余地があるかどうかがその分かれ道であると明記されていたのはスッキリ。万引きのきっかけも再現性があるといっては問題だろうけれど、万人が納得するもの。隠れてやったことに達成感を覚えればそれが大っぴらにできない犯罪に繋がる。隠れてやったことは必ず失敗につながると教育するのが治療というのも至極納得。走るのが楽しい、それだけじゃなぜダメなんでしょうね。 2022/09/30

木ハムしっぽ

13
トップクラスのマラソンランナーであった著者は過酷な減量体験から摂食障害となり、窃盗症に罹ってしまった。栄光を掴んだトップアスリートが窃盗で逮捕、起訴されるという当時のニュースは鮮明に覚えている。当時抱いた疑問から手にした本書には、トップアスリートだからこその根深い因習と、それに翻弄された体験が赤裸々に語られている。 本能である食欲を満たせなくなる摂食障害になると、狩猟、採集、保存のいずれかの行動で異常が出るという。『窃盗症』という耳慣れない病状にも納得。同じような病に苦しむ人の参考になって欲しいと思う。2022/03/07

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