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内容説明
かつて「東洋のベニス」と呼ばれ、中世世界随一の栄華を誇った国際貿易都市・堺。日明貿易や南蛮貿易の交易拠点となることで、アジア世界とヨーロッパ世界を遭遇させ、新たな世界史をつくり出した。千利休をはじめとする「茶の湯」文化を生み出すなど高度な文化を持った自治都市・堺。この「黄金の都」はいったいどのような都市だったのか? なぜ突然歴史の表舞台から消えたのか? 堺商人たちの莫大な富はいかにして失われたのか? 本書は、経済的な繁栄を失い、文化活動も停滞し、最先端の技術を持ちながら衰退の道を辿った堺の「黄金の日々」とその後の運命を描き出す。 【目次より】●アジア海域の時代と日本 ●どのようにして巨万の富を築いたか ●金持ち都市の富のゆくえ ●成熟都市・堺の衰退 ●近代に何が受けつがれたか アジアとヨーロッパの接点として栄えた中世の「黄金の都」堺。その盛衰にわれわれは何を学ぶかを考える一冊である。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
カール
7
室町幕府後期から織豊時代にかけて並々ならぬ存在感があった堺を多角的視点から考察する。その考察は、ヨーロッパ文明とアジア文明が衝突した当時のアジア情勢下の、アジア世界の中の堺というマクロ視点から始まり、中世から近世にかけて支配階層から受けた政治的圧力。また大坂の陣の戦火によって堺全域が全焼し、中世以来の繁栄はここで途絶えてしまったが、そんな堺のその後。近世の堺の街並みは如何様だったのか。そして堺の偉人や著名人、堺で生まれた物の紹介だったりと徐々に郷土史的なミクロ視点へと以降する。堺を学ぶ上で参考になる一冊。2022/03/29
RYU
2
かつて東洋のベニスと呼ばれた国際貿易都市、堺の栄枯盛衰をイギリス近代経済史専攻の著者が描く。リスクの高い遣明船貿易での成功、銀のアジア市場への供給、鉄砲の大量生産など、約150年に亘って栄華を極める。堺の富は、応仁の乱後の寺院の復興や茶の湯などの文化振興に役立った。しかし堺は、1615年の豊臣軍による焼討ち、港としての規模の限界、大坂の台頭もあって、商人の町から職人の町へと移行していく。2013/06/23
まーなん
1
運河を張り巡らせて当時の国際貿易拠点として成功を収めた堺市。個人的には水都大阪に堺市を含めても問題ない。作者が茶の文化をCommunication(ふれあい), Hospitality(もてなし), Association(人間関係の形成)のCHA(=茶)に集約したのには思わず苦笑い。2013/10/15
たぬき
0
港には陸の後背地が必要なはず2011/01/22
denken
0
日明貿易で栄えて,茶と寺が発達した。戦国時代に隆盛した銃の生産は世界的にみて先進的な方式だった。ただし平和になったら衰退した。面白いけど副題はちょっと違和感あり。そんなに海が重要だったという読後感ではない。2010/09/01
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